ブランド市場バイヤー齋藤清の俺に学べ【第94回】インバウンド需要に、一層期待がかかるワケ

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ブランド市場バイヤー齋藤清の俺に学べ【第94回】インバウンド需要に、一層期待がかかるワケ

2022年07月04日

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6月1日より、日本国内への1日あたりの入国者数の上限が、2万人へと引き上げられました。2020年4月から新型コロナ感染拡大を受けて長らくストップしていた海外からの観光客も含まれているとのことで、およそ2年ぶりとなります。7月からはさらに上限が3万人にまで引き上げられる予定で、いよいよインバウンド需要の復活に期待がかかりますね。

というのも現在、ブランド時計の相場がダウントレンドだからです。時計相場の指針を担うロレックスは、6桁リファレンスのスポーツモデルが全体的に下落気味で、各社とも定番どころの在庫がややダブついています。分かりやすい例でいえば、デイトナ Ref.116500LN(白)の新品販売価格は5月初旬に600万円以上でしたが、6月上旬には約550万円ほどと1割近く低下。また、人気のGMTマスター2 Ref.126710BLRO(オイスターブレス)は5月初旬に約340万円だったのが、6月上旬に約325万円と、デイトナほどではないにしろ値を下げています。

下落トレンドへのカンフル剤となるか

他のブランドも弾数が多いモデルは軒並み下落傾向となっています。これは、新型コロナによる中国・上海での約2ヵ月にわたって続いたロックダウンや、香港でのコロナ対策が影響していて、中国や香港を起点とする北米、タイ等のアジアマーケットへの供給網が滞ったことが要因です。こうした情勢を反映するかのように、先月久しぶりに開催された香港のジュエリーショーでは、各社とも売れ行きはかなり厳しかった模様。

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第538号(2022/6/25発行)17面

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