NITE、中古品事故8割で火災
2022年08月23日
中古品による事故のうち8割以上で火災が起きている。経済産業省所管の製品評価技術基盤機構(略称:NITE)への取材によりわかった。事故件数が最多であるパソコン(PC)のほか、家電において、粗悪な非純正バッテリーの搭載が原因となり発火を招いている。リユース事業者としては、個人からの買取りの際に確認するなど注意する必要がある。
PCが最多、非純正バッテリーが原因
事故発生年
NITEによる調査では、リユース品を販売する店舗やインターネットサイトで購入したもの、譲渡されたもの、中古住宅などに既設されていたものを「中古品」と定義。それらを使用したことで発生した重大製品事故(死亡事故、火災など)や非重大製品事故は、16~20年にNITEへ321件報告されていた。このうち、83%の266件が火災を伴う事故。また5年で最も中古品事故が発生した時期は19年で、74件。うち63件が火災を伴っていた。
中古品の品目別で最も事故を招いているのがPCだ。5年で31件、うち26件が火災だった。なかでもノートPCに搭載されているリチウムイオンバッテリーの発火による事故が目立つ。
NITEの製品安全センター・製品安全広報課の岡田有毅氏は、「中古品は、前のユーザーの使用状況がわからないことがある。例えばPCや掃除機などの家電製品に粗悪な非純正バッテリーが搭載されていても、次のユーザーが、それを知らずに使い続けてしまったことで火災につながることがある」と注意を促す。
第542号(2022/8/25発行)1面