バイセルテクノロジーズ、「わかば」MAで小売商材調達に期待
2022年08月24日
バイセルテクノロジーズ(東京都新宿区)は8月12日、買取店FC「わかば」を本部運営するフォーナインの完全子会社化を完了してから最初の決算説明会(2022年12月期第2四半期)を迎え、わかば買収による想定シナジーについて説明した。
SaaSシステム、加盟店に導入
わかばではブランド品やジュエリーなど、現在バイセルが小売りを通じて高値売却を強化している主要商材を多く買い取れていることから、グループとしての調達拡大に期待を寄せる。
バイセルの当期2Q累計での小売りの比率は25.8%で、前期通年より5.5ポイント向上。2期後には30%達成を目指しており、わかばの商品調達力を生かしてさらに加速させる。
わかばFC店は主に全国の二等地立地に展開。出張買取や、一等地立地での店舗事業をしているバイセル、また百貨店に買取店を展開している子会社タイムレスとは、顧客の取り合いは起きないとして、直営含めたわかば180店(22年6月時点)がグループの買取網として追加された格好だ。本MAによりグループ店舗数は200を超えた。
またバイセルが中期経営計画で打ち出しているリユースプラットフォーム「コスモス」のSaaS化構想に向け、これをわかば加盟店との連携により推進する。コスモスは買取りや販売などリユース業務の生産性を上げるための機能を取り入れたシステムで、「外部に外販し、月額でマネタイズさせていくことを考えている」(バイセル・岩田匡平社長)。わかば加盟店にコスモスを導入させて、外販を見据えたプロダクトのブラッシュアップにつなげる。
バイセルの2Q累計における連結売上高は、前期比28.9%増となる150.9億円。出張訪問数の伸長、小売りの増加、金や時計相場の高止まりによる換金ニーズ拡大による査定件数・買取金額の堅調推移により、業績を大きく伸ばしている。
第542号(2022/8/25発行)2面