キンブル、ジャンク品なのに最新型!?
2022年10月16日
「何でも買います」がコンセプトのリユースショップ「キンブル」(愛知県名古屋市)。同社のTwitterアカウントは、ユニークな文言が並ぶツイートで商品を紹介している。更新の数日後に完売することも多く、集客につながっている。
独自性あふれるツイートで集客に成功
ワードは「瞬間的に浮かぶ」考えるより、直感を頼りに
(左)古い電話を1周まわって最新型だと紹介(右)ショーケースの使い方説明として麦茶の 展示をした
キンブルでは店舗ごとにTwitterアカウントを運用している。小牧店の担当は大滝柊氏。同氏の商品紹介ツイートはウィットに富んだ文言やネットスラングを巧みに取り入れており、常時25~50、多いときは60の「いいね」を獲得している。競合他社と比較しても、反響の大きさがわかる。「実は幼馴染が同じ職場にいまして。その友達とのふざけたやり取りの延長戦のような感じで、テキストを作っています」と大滝氏は話す。気合を入れて考えるのではなく、頭にぱっと思いつくことがほとんどだという。
ジャンク品の、いつの時代のものなのかも不明瞭な電話機。これに同氏がつけたテキストは「ジョブスもびっ くりするくらい超最新型に機種変しました!ジャンク品5500円現品限り」だ。これはもともと他店舗が、買い取った黒電話を「最新」だとうたって紹介しているツイートに便乗したもの。古い商品だと見ればわかるものに、あえて最新というワードを添えている。「最新」と「ジャンク」という矛盾する2つのワードを並べたことがポイント。「いやいや!最新とは対極にあるじゃん!」というツッコミ待ち状態である。「最新、電話、ときたらアップルの創業者ジョブスしかないと、直感で決めました」。この商品はツイートを投稿した約1週間後に売り切れた。
保管している倉庫から商品を店頭に出すタイミングで、ツイートすることが多いという。しかし、なかなか売れない商品に対してアプローチすることもある。それが、博物館に置かれているようなサイズのショーケースだ。同氏は「使用例が無いから売れないのかなーと思い持っていたお茶を入れて撮影してみた(以下略)」と、ペットボトルの麦茶を展示した写真をつけて投稿。博物館で見るような立派なガラスのケースに麦茶が飾られている光景はシュールで、目を引く。
第545号(2022/10/10発行)19面