全国約2000店の質店を統括する全国質屋組合連合会(全質連)。約70年の歴史ある団体で6月から新会長を務める、カドノ質店(東京都江戸川区)の角野大弘氏がインタビューに応じた。質店を再度、庶民の金融として復権するべく、質業のPRに加えて地域の見守り機能を実装していきたいと話す。その真意を尋ねた。
質店の全国組織に新風
55歳新会長が牽引質店に「地域の見守り」提言
── 新会長ご就任おめでとうございます。初歩的な質問ですが、まず全質連とは。
角野 1954年9月に設立された、全国質事業者のための団体です。経済的発展の促進、社会的地位の向上、親睦と結束をはかることが目的です。会員数は約1500人を数えます。
── 組合員のみなさんはどのように活用を。
角野 組合に入っているといろいろな情報が来ます。不正品情報から、不審人物情報、もしくは法律的にこういう場合はどうしたらいいかという相談事。あと、警察関係と繋がっており、いろいろな防犯の指導も受けますし、こちらから防犯のお手伝いや協力をしています。組合限定の保険にも加入できます。
── 角野さんが会長になられた経緯は。
角野 これは選考委員の方々が推薦してくれるんです。その前は、菊池さん(菊池章二 前会長)が12年、史上一番長い間、会長職をされていました。その間、私は副理事長を2年やっていたので、私が受けるか菊池さんが続投するかという選択でした。
第545号(2022/10/10発行)9面