野球グローブ専門店「リバース」を運営するグローバルポーターズ(東京都大田区)は修理よりも高度な「再生」に挑み、グローブの新たな循環を生んでいる。その核となる技術者を育成すべく、「マイスター」と呼ばれる職人の育成にも乗り出した。
職人を2~3年かけ育成
再生品のグローブ。新品と遜色ない見栄え
再生グローブ、
新品の半額以下で
リバースの特徴は職人が再生したグローブを販売している点にある。中古グローブの紐や革を補修し、新品に近い使用感にしてから売る。
新品グローブが年々値上がりし、昨年の円安で、低・中単価の海外製グローブが買いにくくなった。そのため中古需要は根強い。米沢谷友広社長は「価格は20年で1.7倍ほど上がった」と言う。硬式グローブでは4~6万円台が当たり前だ。一方で同社の再生品は1万9800円から。「新品の3分の1~半額程度で買える」(同氏)。
また、この修理技術をもとにしたグローブの修理も受け付けている。店舗・ネットあわせて月およそ100件の依頼を集める。追加費用のない固定価格で受注することで、安心感につなげる。
第556号(2023/03/25発行)12面