Y2Kファッションのトレンドが若年層を中心に世界的トレンドとして注目されている。その中で、1990年代後半から2000年代当時の輸入古着の人気が高くヴィンテージ品として価格が高騰している。コロナ緩和に伴い、各国から直接仕入れするバイヤーが増加していて、今後も価格高騰が続くと予想される。
Y2Kファッショントレンドが追い風
当時を知らない若年層
新鮮さで人気に
90年代リーバイスUSA501。ブラックデニムは類似品の人気も高く高騰
Y2K(ワイ・ツー・ケー) ファッションとは、「year 2000」の略称で今から約20年前にあたる1990年代後半から2000年頃に流行したファッションスタイルだ。ポップなカラーやタイトなシルエット、自由に個性を演出できることで人気を博している。現代では、性別という概念はなく、どんな人でも楽しめるスタイルになっている。
代表的なアイテムとして、クロップド丈のトップスや股上が浅いローライズデニム、厚底スニーカーなどが挙げられる。SNSの広まりから、当時を知らない若年層には新鮮に感じられたことで注目を集め、90年代当時のアイテム人気が高まっている。また、90年代のアイテムは当時から30年が経過して、ヴィンテージとして扱われるようになったことで希少性が高まり、数が減少したことで価格の高騰に繋がっているようだ。
「例えば90年代チャンピオンのリバースウィーブはここ数年で約3~4倍に高騰している。4000~5000円くらいで、高くても1万円程度で購入できたものが、状態やデザインによるが、仕入れ値で1万円以上になるケースもある」と下北沢中心に古着店を展開するデザートスノー(東京都渋谷区)の栗山弘バイヤーは話す。
第557号(2023/04/10発行)11面