米国古着や新品雑貨を扱う古着屋ウップス!(埼玉県秩父市)はかつてコンビニパートの主婦だった浅見ゆみえさんが経営している。その人柄や、若者に優しい価格設定などが好評で、この3月には2店舗目を開店。「昔から自営業に漠然とした憧れがあった」と話す浅見さんは、58歳にして夢を実現している。
ファン獲得し2店舗目出店
安さで大人気
2号店の様子。状態を考慮し物件の家賃は月6万円と格安だ
同店の1店舗あたりの月商は約80万円。2店舗目は開店からまだ間もないため売上が読めない状況だが、売り場面積は1号店の4倍にまで広げ、さらなる収益拡大を期待している。特徴は価格の安さで、輸入古着専門店にもかかわらず平均販売単価は2900~6900円程度。古着の粗利率は50%に設定し、薄利多売のビジネスモデルで運営している。中心顧客は高校生~20代の若者だ。「都内から来たお客さんはみな『安い!』と驚いてくれる」と浅見さん。
店の手伝いから経営者へ
そもそも同店は浅見さんの娘が経営する古着店だった。しかし娘が途中で体調を崩し、それまでただ店を手伝っていた浅見さんが事業を引き継ぐことに。浅見さんはそれまで夫が経営する建築会社の事務員やコンビニのパートなどで働くいわゆる主婦だった。「本格的に古着屋の経営に携わるまでは正直ファストファッションで十分な人間だった。責任を持って事業を続けていく中で、だんだんと熱意が沸き始めた」と浅見さん。時には泊まり込みで作業をするほどに古着屋の経営にのめり込み、そのよく笑う明るい性格でファンを着実に増やし、経営も軌道に乗った。
1号店はレディース専門店として生まれ変わる
第558号(2023/04/25発行)20面