「小売りのコメ兵」復活の狼煙
2023年08月10日
ブランドリユース最大手のコメ兵ホールディングス(愛知県名古屋市)が11月中旬、渋谷に小売り店を出店する。「KOMEHYO」ブランドでの小売り店の新規出店は6年ぶり。渋谷エリアは、以前に出店していたものの、2017年に撤退していた。ファッション感度の高い若年層や海外客を取り込み、リベンジを狙う。
6年ぶりに小売店を新規新店、渋谷でリベンジ
コメ兵が出店する渋谷ゼロ・ゲート。井の頭通り沿いにあり多くの人で賑わう
コメ兵の渋谷店は、井の頭通り沿いにあるパルコが運営する渋谷ゼロ・ゲートの1階から4階に出店。ZARAの姉妹ブランドである「ベルシュカ」が出店していた跡地だ。渋谷パルコに通じるスペイン坂への入口として、多くの人通りで賑わうエリアだ。
店舗面積は約733㎡で、バッグや衣類、宝石・貴金属等を販売、買取も行う。ボリューム感ある展示で今までとは違う店づくりを行い、年間25億円の売上を目指す。
「ファッション感度の高い国内の若い方や海外旅行客の方にコメ兵を知ってもらいたい。渋谷は再開発が進んでおり活気ある街。ここに店を持つことで、信頼して頂けるサイズ感でリユースを体験してもらえれば」と石原卓児社長は話す。
同社の小売店の新店は、2017年に「梅田店」、「名駅店」を出店して以来、6年ぶり。その間、新宿や銀座の移転リニューアルがあったが、コロナの影響で小売りが厳しい状況もあり、買取専門店の出店に力を入れていた。
渋谷での出店は1996年にまで遡り、買取専門店を道玄坂に出したのが始まりだ。当時まだ珍しかった買取専門店がメディアで取り上げられ、行列ができるほどの人気店だったと言う。「週末には名古屋からバイヤーを応援で送っていたほど。当時は東京でいい物を買って、名古屋で売っていた」(同氏)。
第565号(2023/08/10発行)1面