古物競りをライブ配信
2023年09月11日
古物市場の様子を動画でライブ配信する動きが生まれている。ブランド品を競る市場では、コロナ禍に入札やオンライン形式が主流となる中、リアルの良さを訴求。手競りは動きや声を発することから、動画コンテンツとしての価値を見出す。また、オンライン市場でもライブ配信をしながら競る試みもあり、進化を模索している。
手競りSNSでバズる、TikTokで100万超再生
コンテンツ価値を発見
消費者向け開催も視野に
競りの様子をユーチューブでライブ配信。参加者は映らないように配慮している
YBAグループ(神奈川県横浜市)では、8月4日から、月2回開催するブランドバッグ大会の様子をユーチューブでライブ配信を始めた。生配信するのは、1回当り400箱弱の内、最初の70箱(約700点)で、時間にして1時間程度だ。
映像に映るのは、オークショニアと商品及び商品情報。古物市場に参加するバイヤーは、市場に参加しているのを不特定多数の人に知られるのを嫌う傾向にあるため、運営側は匿名性には細心の注意を払った上で、配信を行っている。
同社が競りのライブ配信を始めたのは、SNSでバズったのがきっかけだ。手競りのショート動画をTikTokで配信したところ、100万回を超える再生につながり、動画コンテンツとしての価値を見出した。ブランドバッグが数秒の間に数十万円の値段に競り上がる様子は、国内消費者を始め、海外でも目新しく新鮮に映ったようだ。
第567号(2023/09/10発行)32面