昨年は、X(旧ツイッター)上や知人の個人事業主らとの会話の中で「AI」や「ChatGPT」という言葉がよく飛び交っていました。僕はテクノロジーに疎いほうの人間なのですが、あまりに周囲が熱っぽくそれを語るので「これはちゃんと向き合わないとまずいかも」と思うように。そもそもChatGPTとはなんぞや? というレベルだったので調べてみると、OpenAI社が開発した質問応答などに特化した言語生成モデルで、入力したテキストに対して過去の大量のデータをもとに回答してくれるサービス、らしい。しかも旧バージョン GPT3.5であれば無料で使えるとのこと。
ブログ執筆やトレンドリサーチに活用
perplexityの検索結果。情報を分かりやすくまとめてくれる。
そこで急いで入門編的なChatGPTの書籍(『クリエイターのためのChatGPT活用大全』)を買い、そのうえでSNSなどでも情報を収集して僕なりに使ってみるようにしました。それから初めてChatGPTをいじってみると......。これ本当に面白いですね! 検索した質問になんでも答えてくれるのはもちろん、そこから派生してオリジナル画像を生成(Bing Image Creator:詳細は後述)してくれたり、より情報を精査したければ出典元を明示した形式で回答(perplexity:同後述)してくれたりと、応用範囲がとても広くびっくりしました。
じゃあ、個人古着屋の僕にどんな使い方ができるのか? と考えてみると、やはりブログだという気がしました。動画・画像・ナレーション・テキストなど、様々なコンテンツを生成できるAIですが、その後に別のコンテンツにも横展開できそうなのがブログだと。
ブログで残しておいたテキストを材料にすれば、AIの力で動画や画像に仕上げるのはたぶん一瞬でしょう。それと、もう1年半近く古着屋を営んでいるのでそこで得た知識や気づきを形に残しておけば、web集客やブランディングやノウハウのストックなんかに生きてくる気もしました。
というわけでまだまだ道半ばですが、最近はChatGPTを使ったブログ執筆にいそしんでいます。たとえば「トレンド紹介」みたいなテーマで、アニマルプリントやバンドTシャツなどの古着の定番トレンドを紹介するような記事です。
ブログのサムネイル画像の作成は、マイクロソフト社の検索エンジン Bingに搭載されたAI「BingAI」の中の「Image Creator」で行いました。同AIは、ChatGPTと同じGPT-4というモデルを使用しているようで、ほぼChatをいじっている感覚です。「アニマルプリントを着た20代の男女カップルの画像を生成して?」といった打ち込みをすると、十秒もあれば4つのパターンで画像を返してくれます。
そして本文を書くうえでもAI 「perplexity」を使用します。これはOpen AIやMetaで人工知能の開発に携わっていた技術者らが立ち上げたシステムらしく、質問に対する答えをwebの出典元を明記したうえで返してくれるため、そこから該当のwebサイトや動画サイトまですぐにたどれます。たとえば「アニマルプリントの古着の着こなし方を教えて?」と入力すれば、Chatのようにテキストで回答し、そのうえで出典元となるweb記事を4つとweb記事やSNS動画のサムネイル画像を計5枚ほど出力してくれます。そうして出典元に飛んでそこから該当テーマについてさらに勉強すれば、それなりに知識は身に付くと思うので、上記の情報を元に短いブログ記事の本文であれば無理なく書ける気がします。ちなみに上記2つのAIは無料で使えました。今後もさらにAIを活用した古着店運営を行っていくつもりです。
第576号(2024/01/25発行)22面