三陽商会が認定リユース 夏までに販売開始、今年度中に全店で衣料回収
2024年04月10日
総合アパレルメーカーの三陽商会(東京都新宿区)は3月28日、同社が製造した衣料品及び雑貨製品の回収を開始した。従来とは異なりリユースを前提とした回収で、今年夏までには一部店舗で認定リユース品の販売にも乗り出す。サーキュラーエコノミーへの取り組みの一環であり、拡大する二次流通市場への対応を図る。
今年度中にEC・アウトレットを除いた780売場で自社製品の回収を始める
三陽商会では3R活動の総称を「SANYORE:PROJECT(サンヨー・リ・プロジェクト)」に定め、リユースを前提とした衣料品の回収活動を直営店及び一部の百貨店内のブランド各店舗で開始した。
アパレルは環境への負荷が大きい業界とされており、サステナビリティへの取り組みが求められている一方で、事業との両立を図るためビジネスモデルの転換を迫られている。そうした中、衣料品の回収やリユース事業は、新品販売促進の機会創出や新たな顧客層の獲得等につながると判断。また、二次流通市場の拡大といった市場環境の変化に備える意味合いもある。
同社のサステナブル委員長も務める松尾峰秀専務執行役員は、「これまでも長期着用を推進してきており、リユースと当社製品の相性はいい。市場環境の変化に備え、リユースの知見を持っておく必要もあるため、ハンズオンでやっていきたい」と話す。
第581号(2024/04/10発行)1面