三陽商会がリユース事業に 取り組む背景と勝算とは?

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三陽商会がリユース事業に 取り組む背景と勝算とは?

2024年04月10日

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総合アパレルメーカーの三陽商会(東京都新宿区)が3R活動「SANYO RE:PROJECT(サンヨー・リ・プロジェクト)」を掲げ、リユースの取り組みを始めた。今年夏までに一部直営店で販売を開始、自社製品の回収は既に始めている。リユースに事業として取り組む背景と勝算について、同社のサステナビリティ委員長を務める松尾峰秀専務執行役員に聞いた。

リユース事業の
期待効果とは?

三陽商会 松尾峰秀 専務執行役員三陽商会 松尾峰秀 専務執行役員

──リユースに参入した背景をお聞きしたい。

松尾 アパレルは環境負荷が大きい業界のため、サステナビリティと事業を両立させるビジネスモデルの確立が事業会社として存続していくために必要と考えています。その上で、サステナビリティの推進に当たって、4つのマテリアリティ(重要課題)を特定しており、その1つに「サーキュラーエコノミーへの取り組み」があります。可能な限り製品をリユースすることによって、循環経済への貢献や、GHG(温室効果ガス)の削減ができると考えました。また、二次流通の拡大という市場環境の変化が見て取れるので、それに対する準備もしっかりやっておかなければいけないといった背景があります。

──三陽商会ならではのリユース事業とはどういうものか。

松尾 3つありまして、1つは「認定リユース品」の販売です。車でいうBMWやレクサスといった認定中古車があるように、状態がいいものを消費者の方に安心して購入頂けるようにします。2つ目は、リユース・リサイクルの取り組み方です。認定販売が難しい場合でも協業先のエコミットでリユース品として販売を行います。リユースが難しい場合、リサイクルを行い、最後にサーマル燃料。この4段階で対応し極力リユースする前提で取り組みます。そして3つ目は内製化による低コスト運営です。店頭からの回収は静脈物流を使いますので新たなコストが発生しません。また、今の物流倉庫と同じ場所で検品等も行います。

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第581号(2024/04/10発行)9面

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