繁盛店の店づくり vol.210
古き良き趣がある、ALLUの外観
輝くような店内で、お客をゴージャスな気分にしてくれる「ALLU」。「当店で買い物をすることがステータスになる。そんな風に感じてもらえたらと思っています」と、SOU販売管理本部第二販売事業部担当部長の藤本勇人さんは話す。
SOU 販売管理本部 第二販売事業部担当部長 藤本勇人さん
1年半ほど前から「小紅書(RED)」で「雰囲気が素敵」「品物の状態がいい」と評判になり始めた。
さらに、40万人ものフォロワーがいるインフルエンサーから同店の情報が発信された影響もあり、今年2月以降中国からのお客が急増。2月の売上は前年比倍を記録し、中国からの観光客が「銀座に行ったら行きたい店」の候補に入るようになった。
「当店は店内の写真撮影がOK。季節ごとに写真映えするスポットを作るようにして、SNSに投稿してもらいやすくしています」と藤本さん。
入ってすぐ右側にある12のケース。1番下の列は1階、中央は2階、1番上の列は3階の商材が並べてあり、各フロアを視覚的に表現している
1階のコンセプトは「ホテルのロビー」。すっきりとした店内にバッグを中心に時計、アクセサリー、アパレルなどを並べている。中でも力を入れているのがシャネルのヴィンテージアクセサリーだ。
ホテルのロビーをイメージした1階。取材時はクリスマスのディスプレイをしていた
2階は「バー」をイメージした時計のフロアでメンズが中心。時計に合うビジネスバッグや靴も取り揃える。時計修理ができるスタッフが常駐する工房もあるのが特徴。
工房が併設されている2階の時計のフロア
3階のエルメス専門のフロアは「クローゼット」がコンセプト。透明のケースに、希少価値の高いバッグがずらりと並ぶ光景は圧巻だ。
3階の中央にはバーキンやケリー約70点を透明ケースに陳列。自分のクローゼットから今日持っていくバッグを選んでいるような感覚が味わえる
3階にはソファもあり、ゆったりとした空間を演出
各フロアの雰囲気に合わせてBGMも変えている。1階は女性ボーカル中心のジャズ、2階はモダンジャズ系、3階はPOP系だが、どのフロアもヴィンテージショップの雰囲気を壊さないよう、流行の曲は一切流さない。
「今後は日本のお客様も増やすと共に、越境ECにも注力し、来店された海外のお客様が帰国後も当店の商品を購入できるようにしていきたいと考えています」と藤本さんは話している。
セット販売を積極的に提案
バッグを購入するお客に積極的にセット販売を提案している。例えばバーキンならツイリーを、シャネルのバッグにはシャネルのアクセサリー、という組み合わせだ。
「ツイリーはほとんどの方に購入していただいています。数十万円するバッグに対し、ツイリーやアクセサリーは1、2万円で購入できるので、買うことへの抵抗感は少ないようです」(藤本さん)
オープン | 2016年10月 |
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客層 | メイン客署は30〜40代 |
備考 | 店舗面積/248平方メートル(改装中の4階を含めると330平方メートル) 男女比/女性:男性=8:2 店頭在庫/約1000点 客単価/約40万円 |
第477号(2019/12/10発行)11面