繁盛店の店づくり vol.218
地下1階の窓にライトアップされているのは、ビルの地下の様子。場所は入口の下あたり(右写真)。あえて洞窟のような地中を見せて異空間を演出
「RINKANでは、現行のアイテムも買えれば、ヴィンテージアイテムも買うことができる。そのミックス感がお客様に支持されてきました。そのコンセプトをそのまま表現したのが渋谷店です」と広報部部長の山田日貴さん。
コンクリート部分のビルの躯体はそのままに、デザイン性の高い螺旋階段やクリーニング工場で使用されているメタリックな什器を導入した。
クリーニング店で使われている什器を店内に10台設置。ハンガーをかけるところに区切りが付けられており、場所がずれない。数多く掛けても整然と見えるのが利点
ブランド名のプレートは什器に合わせて特注した
古い駆体と新しいものが融合している店内。壁内にあった電力装置はそのまま剥き出しに。旧ロゴマークも懐かしく、フォトスポットにもなっている
1階がシュプリーム、2階がモード系、地下がストリート系とジャンル分けをしているが、「最近はラグジュアリーブランドもスウェットなどのストリートアイテムを出していて、全体的にストリートの人気が高い」と山田さん。
改装を機に、スニーカーの取り扱い量を増やした。ブランドはほとんどナイキで、売れ筋は2万円前後の中低単価のものだ。
貴重なものも多いスニーカーは1組ずつボックスに入れて陳列している。ちなみに階段にディスプレイされているスニーカーはすべて非売品
客層は20代をメインに海外と国内のお客がほぼ半々。海外のお客の多くはアジア圏からになる。取り扱うのはメンズだけだが、9割が男性客、1割がストリート系が好きな女性客だ。
接客で大切にしているのは「どこよりも親身な接客」と山田さん。「購入するだけでなく、服好きの友人に会いに来るような気持ちを持ってもらえるように心がけています」と話している。
1階の試着室の壁と扉は、塗装でわざと錆びた鉄の感じを出した
地下の試着室の椅子には以前の店舗の木材を使用
店内の螺旋階段は、中心の柱から各段が伸び、壁につながっている。(写真は地下1階から見上げたところ)。白い空間に、スニーカーをディスプレイしている
階段の天井には鏡があり、スニーカーが上にも続いているように見える
買取フロアにはミッドセンチュリーの家具
別フロアにある買取ブース。ピエール・ジャンヌレ、ピエール・ガリッシュなどのミッドセンチュリーのデザイナーズ家具のオリジナルを置いている。「今までの買取のイメージを覆したいと考えました。またお客様に感謝の気持ちも込めて、こうしたブースを制作しました」と山田さん
個室で仕切られている商談スペースにもアート作品を展示するなど、サロンのような雰囲気
オープン | 2006年6月 リニューアルオープン/2019年11月 |
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取扱い商品 | メンズアパレル全般 |
備考 | 店舗面積/約67坪 店頭在庫/約2800点 未来ガ驚喜研究所はRINKAN渋谷店の他に新宿店、心斎橋店、名古屋大須店など全国に11店舗を展開している。 |
第486号(2020/4/25発行)10面