リユース業界は「古物市場戦国時代」に突入している。コロナ禍を機に開催が容易なオンライン式の市場が定着し、大手リユース企業による新規参入が相次いでいるためだ。戦いに勝ち抜くため、古物商初心者を取り込む動きが加速している。古物市場の変革を取材した。
後乗り可や符丁撤廃、勉強会も
参加しやすい週末開催
競り進行あえて遅く
ビギオクは毎月最終週の日曜日に開催している
ブランド品を競る古物市場「タイムレスオークション」を催すタイムレス(東京都港区)は、昨年から新たに「Beginners Auction by TIMELESS(通称:ビギオク)」の運営を始めた。主にミドルブランドのバッグや財布が出品されている。開催日程は、タイムレスオークションが毎週木曜日に対し、ビギオクが毎月最終週の日曜日とした。平日は本業に従事し副業で古物商を行う層も、足を運びやすいよう考慮した。
ビギオクの開催方式はタイムレスオークション同様の平場だが、一部ルールを変えている。その一つが、ちょい後乗りの許可だ。1月26日の会では、MCMのバッグが5000円の発句に対し、最初に6000円と挙がった後、6500円で後乗りした一幕もあった。
また1品あたり落札まで30秒ほどと時間をかける。競りの進行をあえて遅くし、初心者もついていけるようにした。競り開始前には、振り手が商品紹介を行うほか随時「ゆっくりなので値段を調べながらやってください!」と呼びかける。バイヤーは、メルカリなどで小売価格を確認しながら競りに参加する。
第602号(2025/02/25発行)16面