〈市場予測〉三菱UFJリサーチ&コンサルティング、ネット通し取引き活性寡占化・淘汰進む

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〈市場予測〉三菱UFJリサーチ&コンサルティング、ネット通し取引き活性寡占化・淘汰進む

2017年01月11日

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三菱UFJリサーチ&コンサルティング 環境・エネルギー部主任研究員 加山俊也氏三菱UFJリサーチ&コンサルティング
環境・エネルギー部主任研究員 加山俊也氏

中古市場はネットを通した取引が活性化すると予測しています。環境省が3年に1回行う調査によると、中古品の店舗経由の購入は35%。一方ネットオークションやフリマアプリによるネット経由購入は3分の2を占めるまでになっています。

CtoCが伸びることで中古利用者の裾野を広げています。ただしこれは、事業者がすっとばされてしまう要因ともなりえる。ネットが利用されているのは利便性が高いからです。私見ですが、リユース事業者も食われないためには利便性を上げる必要があるのではないでしょうか。店で待っていて売ったり買ったりするだけだと競争に負けてしまいます。

Keywords

  • CtoCがすそ野広げるが...
  • ターゲティングとマーケティング
  • プラスα効果の第三者評価を

若者中心ネット中心

事業者がとる対策のひとつは、ネットのマーケットプレイスやフリマアプリをツールとしてうまく活用していくこと。中古利用者の属性に関する平成27年度の調査がありますが、それによるともっとも多いのが20〜30代。若者が利用の中心ということはネット中心になっていくということです。特にマスを対象とする大手企業は、ネットを意識した事業戦略を立てるべきでしょう。

寡占化・淘汰の中で

リユース品の流通という意味で、市場は拡大すると思います。ただし、リユース事業者の商業としてみた場合には、2017年は期待を込めて微増と見ています。商業統計では、右肩上がりだったリユース業者の売上げがここへきて減少している。読み取れるのは、寡占化・淘汰がすすんでいるということ。流通量は落ちていないので、差分はCtoCに食われているのかもしれません。

中小は、大手との戦いが激しくなる中でターゲティングとマーケティングがより重要になっていくと思われます。家電量販店と町の電気店の構図が参考になるでしょう。競争下で生き残った店は、例えば地域の高齢者を対象に家電の修理からリモコンの使い方のレクチャーまでやっている。リユース店も地域に溶け込んでいくのを追求したり、片付けとか付帯サービスをつくってもいいと思います。

会社概要
本 社 東京都港区
事業内容 コンサルティング事業、政策研究事業等。環境省のリユース市場調査を請け負っている

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407号(2017/01/10発行)3面

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