《市場主催者の横顔》なんでも会 工藤三男代表
2019年01月08日
古物市場を取り仕切る、市場主催者の意外な一面を紹介するこのコーナー。
第3回は「なんでも会」の代表、工藤三男さんです
道具系古物市場「なんでも会」(神奈川県横浜市)。骨董から家具家電、骨董など1回に2000点ほどの商品が集まる、アットホームな古物市場だ。今は小物の割合が6~7割を占めており、その中から思わぬ掘り出し物が見つかることもあるという。
主催者の工藤三男さんの趣味はズバリ、骨董収集。20代半ばの会社員時代、これという趣味がなかったという工藤さん。結婚当時、奥さんが嫁入り道具の1つに、備前焼きの酒器を持ってきていた。実は奥さんは窯元に作品を買いに行くほどの焼物好き。その影響で工藤さんも骨董店を巡るようになった。
「一番最初に買ったのは、黄瀬戸の徳利だと記憶しています」と工藤さん。仕事の傍ら、月に2~3回は骨董市に足を運んでいた。骨董収集が趣味となった工藤さんは、ブランド市場を手伝うようになった縁で月に1回、骨董の市場を開くようになった。それが現在のなんでも会に繋がっている。
「始めた頃は人も物も集まらなくて大変でした。市場としては品物がないと商売が成り立たないので、持ってきてくれる人を中心に考えてしまうけれども、心の中では売る人、買う 人、両方のお客様に対して、『ありがたいな』と思っています。うまく言えませんけどね」
第454号(2018/12/25発行)18面