中古売上げランキング2019《BEST部門別》
2019年02月03日
中古売上げランキング2019
《BEST部門別》
前号(1月10日号)で紹介した「中古売上ランキング2019BEST250」のデータをもとに商材別の中古売上高ランキング を紹介する。商材は「家具・家電」、「ホビー」、「PC・携帯」、「メディア」、「ブランド・宝飾品」、「古着」の全6カテゴリだ。
商材別の中古売上高ランキングを順に紹介していこう。まずは「家具・家電」部門からだ。このカテゴリでは、トレジャー・ファクトリー32.3億円で前年に続いてトップとなった。2位の浜屋との差はわずか1.7億円だった。3位は、「生活再良品館」等を運営する中部リユースが続いている。上位3社のこの部門の売上は、飛躍的とはいかないまでも堅調な伸びを見せている。
「ホビー」部門では、「駿河屋」を運営するエーツーが、102.1億円で1位。2位以下を大きく引き離しており、圧倒的な強さを示している。2位は、まんだらけで47.6億円(本紙推計値)、3位には「AKIBAリバティー」を運営するクオークが39.0億円(本紙推計値)でランクインしている。全国に多くの店舗を有するブックオフグループホールディングスが4位で37.8億円となっており、今後上位企業を脅かす存在となりそうだ。
次に「PC・携帯」部門を見ていこう。トップはソフマップで120.1億円(本紙推計値)。前年より売上を落としたものの、トップの座を守った。近年は取扱い商材を広げる動きも見せている。首位の座を脅かすのが2位のゲオホールディングスだ。中古携帯では国内トップの規模で、売上を拡大させている。3位は、「ショップインバース」を展開するインバースネットで35.3億円と上位2社とは大きな差がある。
「メディア」部門は、上位2社が圧倒的な強さを誇っている。古本分野では圧倒的な強さを誇るブックオフグループホールディングスが509.7億円でトップ。次にゲーム機等で強さを誇るゲオホールディングスが
445.4億円(本紙推計値)で続いている。この2強との差を埋めるのは非常に難しいと考えられる。3位のテイツーで88.0億円の売上だが、前年を下回って推移している。
次は競合が鎬を削る「ブランド・宝飾品」部門だ。トップは、売上高335.4億円でコメ兵。近年は国内のみならず。海外展開にも力を入れてきている。トップのコメ兵を脅かすのが成長著しい2位のSOUだ。買取専門店「なんぼや」を展開しており、並み居る強豪企業を一気に抜き去り、むしろ3位との差をひろげつつある。3位は、「質の大黒屋」を展開する大黒屋ホールディングスだ。グローバル展開に力を入れる同社だが、近年は売上高が伸び悩んでおり、上位との差が広がりつつある。4位以下には売上高100億円前後の企業がひしめいており、第2集団を形成している。
最後に「古着」部門を紹介する。この分野においても圧倒的な強さを誇るのがゲオホールディングスだ。
同社は「メディア」や「PC・携帯」でも2位につけており3部門でトップの座を狙える位置にある。2位は、ZOZOUSEDで売上高は159.5億円。ZOZOTOWNとの連携による下取りが非常に強力で、無店舗型では圧倒的な強さを誇る。3位は、ブックオフグループホールディングスが1104.0億円で上位企業を追いかけている。
ブランド品を除き総合VS専門の構図
商材ごとでトップの売上規模は異なるものの、専門系の企業と総合系のリユース企業が上位を争っている構図が見て取れる。紹介した6部門の中では唯一例外なのが、「ブランド・宝飾品」部門だ。トップ10位までの顔ぶれを見ても全てが、ブランド・宝飾品を圧倒的な主力商品としている企業ばかりだ。それだけ、他商材とは異なる買取力が求められることを示しているとも言えるが、この分野にも将来的に総合系リユース企業が上位に食い込んでくるのか、注目したいところだ。
部門別の中古売上ランキング2019は、本紙2019年1月10日号に掲載した中古売上ランキング2019BEST250
の調査データにもとづき、商材別の売上高が分類可能(構成比をアンケート回答)または、本紙で推計可能と判断される企業のみを対象にデータを抽出。部門ごとにランキング形式で紹介したものだ。本紙推計値については、表において※印をつけており、正確な数字とは限らない。次号では、チェーン中古売上高やネット売上、店舗数等のランキングを紹介する予定だ。
第456号(2019/01/25発行)9.10.11面