【リユース×テクノロジー】waja、EC用画像のリネーム業務を自動化 アパレルなど34社が利用
2019年05月18日
業務効率をアップさせるには、テクノロジーの導入が不可欠だ。今回はネット出品用画像の撮影・加工ツールを提供するwajaを紹介する。
画像取込や白抜き処理効率化
EC出品用の画像撮影と加工、サーバーアップを効率的に行えるアプリを提供するのがwaja(東京都港区)だ。「パナマ」の名称で、昨年4月に提供を開始。古着を扱うリユース企業など34社が、トライアルも含め利用している。
専用ソフトを導入したPCにカメラとバーコードリーダーを繋げると、セットアップが完了。商品バーコードをスキャンし、撮影すると画像がアプリ内に取り込まれていく。ワンクリックでの背景の白抜き処理や、ガイドに沿って傾きやトリミング位置を補正できる。フォトショップなどが不要のため、業務が属人化されず、画像の仕上がりにも個人差が生じにくいという。
「パナマが得意とするのは、撮り終えた画像をECサイトで使える物にすること。そしてリネームを自動化できる」(村田高宗CEO)
リネームとはファイル名やフォルダ名を変更する操作を指す。品番とECサイト上のページが持つIDとを紐づけるために必要な業務だ。パナマでは、バーコードスキャンによって管理番号が読み込まれ、アプリ内でその管理番号を元に、ファイルやフォルダの名前を指定のルールに変換する。
「サムネイル画像を大量作成する際、従来なら例えば、『1000-1』『1000-2』...と地道にリネームをしていく。間違えばサイトと紐づかないし、業務自体もクリエイティブとは言えない。自動化できることは自動化し、人がやるべきことは人がやる。空いた時間で、どう撮影すれば魅力的な写真になるかを考えるなど、そこに時間を割いていくべきと思いました」(同CEO)
きっかけは自社通販サイトでの悩み
パナマを立ち上げた背景には、同社もまた通販事業者であることが関係する。掲載点数4万点のグローバルCtoCモール「WORLDROBE」を運営する同社では、出品者から商品を預かり、EC出品を代行して委託販売している。元々は、人海戦術で撮影と画像加工を行うオペレーションだったが、それが破綻したことがあった。それから社内システムを生み出し、パナマの原型となった。
パナマの導入にあたり初期費用はゼロ。画像をクラウド上にアップする度に1カット8円が掛かる。また、画像加工オプションのZenFotomaticとのAPI連携で白抜き処理を行う際、1カット10円が掛かる。
第463号(2019/05/10発行)10面