【リユース×テクノロジー】MIC、出品画像管理アプリ公開 買取から販売までをログに
2019年06月03日
リユース品のネット販売が一般的になって久しい。一方、売れる点数が多くなればなるほど、出品物の管理に頭を悩ませる事業者も多いのではないだろうか。そんな中、買取から販売まで商品を一括管理できるアプリが登場する。手掛けるのは中古車オークションシステムの開発運営などを手掛けてきたMIC(東京都千代田区)。IT事業部の浜野陽介取締役と木部翔太営業担当に話を聞いた。
--どのようなシステムになるのでしょう。
木部 当初は専用のスマホで撮影した画像を必要な情報を入力してクラウド上に保存・管理できるシステムとしてリリースします。各端末から集まったデータを一元管理できる仕組みで、保存したデータの修正・加工や別システムへの連携などができるようになります。
--別システムとは。
木部 ネット展開する古物市場への出品機能や、ヤフオク!、Amazon、楽天などの各種マーケットプレイスとの連携を想定しています。
--一元管理はどのように実現しますか。
木部 IDに紐づけることで、スマホで撮影した画像や商品名、買取価格、担当者名などの必要情報を格納できます(項目はユーザーが自由に設定できる)。またクラウド上で管理するので、スマホさえあれば社員がどこからでも情報にアクセス可能です。これにより、商品毎の仕入れから販売に至るまでのログを一貫して残すことが出来ます。
--導入するメリットは。
浜野 リユース事業者の悩みとして、買取りから販売までそれぞれのフェーズで担当者が異なり、商品毎の買取り価格や販売価格といったデータの共有に手間がかかると聞きます。この解決に役立てることができると考えています。
リユース特化のグループウェア目指す
--既存のクラウドアプリとの違いはどうアピールしますか。
木部 商品撮影時のガイド機能など、中古ならではの機能を実装しています。ですが、将来的には「リユースに特化したグループウェア」にしたいと考えています。
--グループウェアのイメージを教えて下さい。
浜野 人と商品の2軸で捉えて見える化を促進したいですね。商品の仕入れから販売までを各社員と紐づけつつ、スケジュール管理やワークフローなどの機能を盛り込みたいと考えています。将来的には他社のPOSシステムとの連携も視野に入れています。そうすれば販売管理まで一貫してカバーできると考えています。
--現在β版で運用されていて、6月に本格始動とのことですね。
浜野 年内に10社での導入を目指します。現状相性がいいのは①高単価で②運送コストが大きく、③点検項目の多い商材です。まずは中古車に近く相性のいい建機・農機のリユース事業者で導入を進め、その後オフィス家具やパーツ系などに広げて行きたいですね。
第464号(2019/05/25発行)11面