ワールドライブラリー、世界の絵本の定額レンタル 契約数が80件から550件へ
2019年09月01日
ワールドライブラリー(東京都大田区)が提供する世界の絵本の定額レンタルサービスが好調だ。2014年末の事業開始後半年の時点に80件だった契約者数が今では550件を超えた。利用者の声を積極的に取り入れてきたことが背景としてある。
同社は世界中の出版社と翻訳出版契約を直接結び、計30ヵ国分の絵本を揃える。レンタル期間を終えた絵本はリペアセンターで検品・クリーニングし、一定の水準を満たさなくなると国内外の子どもたちに寄贈する。10冊の絵本を1ヵ月に一度の頻度で交換する「スタンダードプラン」を月々1万円(税別)で提供し、他にも「ライトプラン」や「ライブラリープラン」を用意する。
同社の提供するサービスには利用者の声を反映したものが多い。例えば、3ヵ月に1度の頻度で絵本を入れ替えるライトプランは、教育機関ほど頻繁に絵本を使用しない自動車の販売店から、自店のキッズスペースに絵本を取り揃える際「もう少し届く間隔を開けていいんだよね」と言われたことがきっかけになった。
また園児を多数抱える幼稚園・保育園から「(スタンダードプランの)10冊だけだと皆で一緒に楽しめない」という声から、同じ価格で3ヵ月に1度の頻度で30冊を届けるライブラリープランを誕生させた。「絵本のレンタルは教育熱心な法人様に気に入ってもらえている。1年以内の退会率は5%程度」(CEO岡澤敏明)
第470号(2019/08/25発行)7面