【速報】バイセルが12月にマザーズ上場
2019年11月25日
BuySell Technologies(以下:バイセル・東京都新宿区)が12月18日、東証マザーズに上場する。リユース企業の上場は、2018年3月のSOU以来。ネットやマス広告を主体に集客を行い、出張買取を行うモデルで成長を遂げている。主力商材の着物類は年間約100万点を買い取ると言う。
坂上忍を広告塔として起用、顧客の75%が50代以上
バイセルは、芸能人の坂上忍さんを広告塔として起用したCMで知られ、ネットやマスを使ったマーケティングで集客を図り、出張買取を中心に行うモデルで成長。主に着物、切手、古銭、貴金属、ジュエリー、ブランド品、骨董等を扱っている。
2018年12月期の売上高は前期比13.5%増の101億1875万円、経常利益4億7300万円。同社の主要顧客は50代以上が約75%を占め、シニア層に強いのが特徴。自宅整理や遺品整理及び生前整理に伴い同社を利用するケースが約60%を占めると言う。前期の出張訪問件数は15万8197件にのぼる。
買取った商品は主に古物市場による法人向けに販売しており、売上の90%を占める。近年は楽天やヤフオク!を使ったEC販売の他、百貨店催事販売を行うとともに、2018年7月からは自社ECサイト「バイセルオンライン」を展開。今年11月にはリユース着物活用の一環として、モンゴルで着物をモンゴルの民族衣装「デール」にリメイクして販売する事業に乗り出すと発表していた。
実質筆頭株主はエボラブルアジアの吉村英毅氏
同社は2001年1月に人材紹介事業を行うアイ・マネジメントジャパンとして設立。2015年に商号をエースへ変更し、事業譲受によりネット型リユース事業「スピード買取.jp」を開始。翌年に現在の商号へと変更した。2017年に吉村英毅氏(同社取締役会長)が実質的に出資するミダス第1号及び第2号投資事業有限責任組合が株式を取得しており、79.9%を保有する筆頭株主となっている。吉村英毅氏は、航空券予約サイト「エアトリ」を運営し、東証1部に上場するエボラブルアジアの代表取締役社長を務める。
バイセルの上場における主幹事はSBI証券が務める。公募で44万5000株、OA含む売出し32万5500株の合計77万500株。ミダス第1号投資事業有限責任組合が22万5000株を放出する。公開価格は未定(12月9日決定日)。調達資金は、事業拡大に向けた広告宣伝費、採用及び人件費、商品倉庫の移転に係る設備投資等に充当するとしている。
第476号(2019/11/25発行)1面