越境EC・スタートアップセミナーが東京渋谷で開催、ジャパンカルチャー関連が人気

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越境EC・スタートアップセミナーが東京渋谷で開催、ジャパンカルチャー関連が人気

2019年12月19日

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越境ECへの関心が高まる中、通販通信主催(共催:イーベイ・ジャパン、ウリドキネット)による越境EC・スタートアップセミナーが11月19日に東京渋谷で開催され、リユース企業を中心に約50名弱が参加。最新の越境トレンドが語られるとともに、ウリドキネットは返品を保証する越境EC出品代行サービスを発表し、話題を呼んでいる。

ウリドキが返品保証付きイーベイ出品代行

セミナーではイーベイ・ジャパンのビジネス開発部岡田朋子部長による越境ECの販売トレンドが解説された。

ebaysemi01.jpgイーベイ・ジャパン 岡田朋子部長

イーベイの今年7-9月の動向では北米向けが23%成長を遂げており、好調に推移。日本から出品されたカテゴリの流通規模ではブランドバッグや時計が上位となる傾向は変わらないものの、伸び率ではジャパンカルチャー関連が大きいと言う。

新品の売上トップは、「ムーミンバレーパーク」の限定マグカップだった。これは今年3月に埼玉県飯能市にテーマパークがオープンしたことが影響。また、2位はトレーディングカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」の日本版商品で、日本のみで販売されている商品が上位を占めた。

「マジックに限らず、遊戯王やポケモンなどのトレカの人気が欧米で加速しており、レアカードを集めるコレクター需要が高い。海外では手に入りにくいものは人気」(同氏)と話す。

トレカ以外にもフィギュアやゲーム、アンティーク等も伸びている。フィギュアは、欧米発のブランドのものでもタカラトミーなど日本で商品化されたもの、ウルトラマンのような日本では定番だが海外で盛り上がっている商品、パワーレンジャーなど日本の戦隊ものも売れると言う。ゲームやゲームソフトで人気なのがNEOGEOやPS Vitaで、高値で取引されている。

中でも狙い目のカテゴリは骨董品だ。日本からの出品者が少なく「出品すれば売れるブルーオーシャン、生前整理との相性もいい」(同氏)。刀、掛け軸、日本画の順に売れている。刀だけでも3.5億円の市場があると言う。

越境ECに取り組むにはハードルが高いと感じている事業者も多いだろう。そんな企業の不安を払拭するサービスをこの日ウリドキネットが発表した。

12月にリリースされた「ウリドキ・クロスボーダーサービス」は、同社がイーベイへの出品代行を行うというもの。しかも返品保証が付き、顧客対応から発送まで全て行うと言う画期的なサービスだ。

越境ECにおいて、ネックとなるのが言語の問題と返品リスクと言われている。「国内と異なり海外は返品に寛容な文化。知り合いから聞いている限り越境では5-10%程度ある」(ウリドキネット・木暮康雄社長)。

ebaysemi02.JPGウリドキネット 木暮康雄社長

また、イーベイで販売する際は、アカウントのパワーが重要になってくる。ユーザー評価や販売上限の問題などがあり、利用を始めて最初は売上を上げにくく1年間はアカウントを育てる期間が必要と言われている。同社では、強いアカウントを持つ企業とパートナーシップを結び、そのアカウントを使って販売等を行う。

返品が発生した場合は、商品を買い取り、再出品を行う。「本気で取り組む前に、テスト的に預けて試してもらえるといいかと」(同氏)

第477号(2019/12/10発行)9面

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