「KCKC」「フェイクバスターズ」、ブロックチェーンとAIによるスニーカー真贋

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「KCKC」「フェイクバスターズ」、ブロックチェーンとAIによるスニーカー真贋

2020年03月05日

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リユース×テクノロジー

スニーカーの二次流通市場で問題視されるのが、蔓延する偽造品。ブームによりスニーカーが投機の対象となったために、偽物のスニーカーが大量に流通していると言われている。その偽造品に、AIやブロックチェーンを活用した真贋技術で立ち向かうベンチャー企業が活躍している。

KCKC
スニーカーのCtoCフリマ ブロックチェーンの保証書付

阪急メンズ東京でイベントを開催阪急メンズ東京でイベントを開催

スニーカーのリセールアプリ「KCKC(以下、キクシー)」を運営する『シティーデジタル(東京都新宿区)』が、阪急メンズ東京(運営:阪急阪神百貨店、大阪府大阪市)にて1月8日から14日まで展示会を行った。100足以上のスニーカーはブロックチェーンに紐付けられ、RFIDタグに持ち主のエピソードを記載。来場者はスマホをタッチして靴のエピソードを楽しんだ。

同社は18年創業。杉野寛樹社長は「阪急さんがスニーカーの催事を企画していたところに声がかかり、驚いた」と話す。

杉野寛樹 社長杉野寛樹社長

スニーカーの二次流通は、コレクターや転売業者により熱を帯びている。キクシーは19年6月から開始したスニーカー特化のフリマアプリで、偽造品の売買を防ぐためブロックチェーン上に鑑定情報を関連付けし、RFIDタグにして靴に添付する仕組みが特徴だ。

購入希望者が販売額と3%の鑑定料を支払い購入すると、出品者はキクシー事務局に発送する。真贋を済ませ、本物であれば購入者の手元に届き、出品者に売上金が入金される。現在は未使用品のみの対応だが、将来的にユーズド対応も検討中とのこと。

フェイクバスターズ
AIでスニーカー真贋 毎月1.5万足の鑑定

フェイクバスターズHPフェイクバスターズHP

『IVA(東京都港区)』は、AIを用いたスニーカーやアパレルの鑑定サービス「フェイクバスターズ」を19年より運営。AIによる画像鑑定を行う"クイック鑑定"に加え、1月から"コンプリート鑑定"という名称でより精密な真贋サービスを開始した。新品、中古品の両方に対応している。

同社の"クイック鑑定"は、毎月1.5万品の真贋を行っており、48時間以内に結果を出せるのが強みだ。個人法人共に1点550円~でサービスを受けられ、ナイキ、アディダス、イージーブースト、シュプリーム、コンバース、プーマ、ニューバランスに対応。10枚程度の製品写真を送り、画像をもとに判定する。最も多い鑑定依頼はナイキ製のスニーカーだという。

「同一モデルでも工場によって特徴が出る。自社でデータベースを持ち、それを元に網羅的に鑑定する」(相原嘉夫社長)

依頼のあった約8割はAIのみで処理。AIが判別できない依頼品は、各ブランド専任のスタッフがチェックを行う。ただし、証明書の発行や保証は行わない。

また、1月からは、更に確実な真贋を行うため"コンプリート鑑定"を開始した。依頼者が現物を郵送し、鑑定を行う。基準内であれば保証書を発行し、万が一鑑定が間違っていた場合は鑑定料を返金する対応を行う。

同社は既にスニーカーのCtoCフリマアプリ「スニーカーダンク」の真贋を引き受ける。今後も更にリユース事業者との提携を進める考えだ。

第482号(2020/2/25発行)12面

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