八王子オークション、リアル競り閉会 倉庫で直売

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八王子オークション、リアル競り閉会 倉庫で直売

2020年03月17日

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卸業の『アクティブ・トレーディング(東京都葛飾区)』は2月、新古品市「八王子オークション」を閉会し、葛飾の倉庫で直売する形に完全移行した。市場の売主にはメーカーや新品小売店からの在庫買取に強い業者が多く、玩具や化粧品等を競り、1回最大500万円の出来高を上げていた。

リアル競りは閉会としたが、ネット上では八王子オークションの屋号を残している。サイトから商品仕入れの注文を個別に受け付けるほか、新設したコミュニティツール上では入荷情報を投稿し買い手を募っている。「1月はほぼ自社の在庫で出来高が300万円。人気アニメ『鬼滅の刃』の缶バッジが投稿後5分で完売するなど会員の反応は速い」(伊藤栄一社長)

リアル競りの頃は300人ほどの会員がおり、そこから現在のコミュニティへの移行者が増えている。加入に際しては、初回のみ登録料が5000円かかる。倉庫に訪問する際は予約が必要だ。

伊藤氏は八王子オークションの3代目会主を、10年ほど務めた。新古品を取り扱う同業者を束ねて商品を集め、古物商許可証が不要の「新物市場」として知名度を高めていた。近年はフリマサービスの台頭などで、脱サラや副業でせどりを行う会員が急増。ただ、本業が土日休みで市場参加が難しい会員がいたことや、長時間を費やしがちだった市場運営の非効率な面を踏まえ、リアル市をやめ直売に切り替えた。

倉庫に並ぶ新古品の在庫倉庫に並ぶ新古品の在庫

第483号(2020/3/10発行)7面

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