フィーリックス、新型POS「SPIRE」β版をリリース 新技術で高速化

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フィーリックス、新型POS「SPIRE」β版をリリース 新技術で高速化

2020年03月21日

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リユース×テクノロジー

リユース店向けPOS「exPOS」や勤怠システムなどを手掛ける『フィーリックス(東京都千代田区)』は、4月をめどにPOSの新商品「SPIRE」のβ版をリリースする。SPA・PWAと呼ばれる新技術を採用し、従来のクラウド型POSよりも動作速度を向上させている。機能拡張も順次行っていく予定。

UI・データはゼロベースで開発現行のPOSよりシンプルになった

UI・データはゼロベースで開発。「現行のPOSよりシンプルになった」。(荻野社長)

クラウド型の弱点解消

SPAとはシングルページアプリケーション、PWAとはプログレッシブウェブアプリの略で、それぞれあたかも機器本体にダウンロードしたかのような高速な処理をダウンロード不要でできる新技術だ。「POSシステムでSPA・PWAを導入するのはおそらく日本初」と同社の荻野利夫社長は言う。「新技術に対応したことで、従来のクラウドPOSより圧倒的に動作が速くなりました」。PWAではスマホやタブレットのホーム画面にアイコンを設置することで、挙動の高速化と、一部機能のオフライン利用が可能となる。

また「SPIRE」では、店頭でのレジ用アカウントに加え、従業員ごとに機能を制限したスタッフ用アカウントを発行できるため、従業員による横領・改ざんといった不正を防ぎつつ、接客しながらスマホ・タブレットでバックヤードの在庫を確認するなどの柔軟な運用が可能だ。

機能の制限が不正防止に繋がる従業員ごとにアカウントを発行可能、
機能の制限ができ不正防止につながる

データはクラウドに保存され、クラウド型になったことで機能拡張も容易となる。例えばECサイトでの販売額を一括比較したり、Hamee(神奈川県小田原市)の「ネクストエンジン」と連携して、ECサイトへの自動出品に対応する予定。

料金は小規模小売店向けのプランで月額6800円から、リユース・リサ店向けで月額1万2800円から。「SPIRE」はOSかプラットフォームを問わず利用できるほか、日・米の言語、全世界の通貨にも対応する。同社はこの新型POSで国内市場における巻き返しを図りつつ、米国リユース市場への進出を模索していくようだ。


用語解説
SPA【シングルページアプリケーション】
ウェブページの切替を単一ページ上で行うことでデータの送受信量を減らし、ページ切替を高速化する技術

PWA【プログレッシブウェブアプリ】
スマホなどのモバイル向けウェブサイトをアプリのように表示する技術。電波が弱くても高速に動作する。

第483号(2020/3/10発行)13面

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