誠信物産、布団の無料回収開始 古着輸出3社が協業
2020年03月26日
『誠信物産(神奈川県横浜市)』は2月から神奈川県内で布団の無料回収を開始した。回収した布団類はパキスタンに輸出し、現地で糸などに加工、再利用する予定。開始直後ながら不用品回収業者などからの問い合わせが殺到している。
同社は不用品回収と古着等の海外輸出を行っている。今回の試みは、誠信物産が回収した布団類を、鈴可(東京都渋谷区)の相模原倉庫でパックし、コンシェルジュ(東京都港区)が海外発送する3社体制で行う。
当初は回収費用を徴収し出張回収も予定していたが、コストや法律面から方針を転換、回収費用を0円とするかわりに相模原への持込に限定した。これにより「16トンのコンテナ1台で、少しだが利益が出る」(チョウガクヒン社長)状態を実現。コンテナ1台に3200枚程度の布団を積む。
チョウガクヒン社長
近年、不用品回収業者や遺品整理業者が増加する一方、布団は倉庫を圧迫し、焼却などの処分にも費用がかさんでいた。チョウ氏は「これまで費用をかけ廃棄していたモノを無料回収し、海外で再利用することで、新たな循環型社会の力になれたら嬉しい」と笑顔で話す。
回収可能な品目は、羽毛やウール製の布団、毛布、タオルケット。一方、ウレタンやポリエステル製のクッションやマット、座布団や枕などの再利用が難しい物品は対象外となる。
第484号(2020/3/25発行)2面