5月大手リユース売上、リアル店が回復傾向
2020年06月25日
ブックオフは低空飛行続く
リユース大手各社が5月の既存店売上を開示した。ワットマン、買取王国は前年並みに戻し、ハードオフ、トレジャー・ファクトリーも昨対比9割前後と、回復基調。一方、感染防止対策が入念なブックオフは5月上旬も一部店舗を休業したため、低調が続いた。
既存店売上の推移(前年同期比)
ワットマンは既存店売上を昨対比104%とし、V字回復。時短や休業の店舗を抱えつつも、ネット通販が昨対比154.1%と好調に推移したことが要因となった。「4月の休業中に普段ネットにアップしない商品も出品し、楽天とヤフオク、書籍はアマゾンで販売した」(経理IRグループ長渡邉匡氏)ことで、通常14~15%のEC比率は20%弱まで上がった。
東海地方を拠点とする買取王国はGW明けまで短縮営業を行っていたが、以降は通常営業に戻っている。同社経理財務部の担当者は「工具が引き続き売上を伸ばしており、例年通りの数値になってきている」と話す。売上のネット販売比率はコロナ前からわずかな変化にとどまっており、実店舗に客足が戻りつつあると考えられる。
一方、ハードオフやトレファクは時短や外出自粛の影響が続き、それぞれ昨対比94.1%、86.1%の売上。
ブックオフは5月11日まで大型店を中心に臨時休業を行ったほか、店内の感染防止対策として立ち読みの禁止、売場縮小や時短などの混雑対策を行った影響が出て、昨対比で68.4%にとどまる。
第490号(2020/6/25発行)2面