新型コロナで金相場最高値更新、グラム9000円台予測も
2020年09月08日
金最高値でも踊らず
世界的な新型コロナウイルス感染症拡大による経済不安から、金相場の上昇が止まらない。今夏には小売価格で1グラム7000円を超え、最高値を更新した。ただ、更なる上値期待感からか、買取店への持ち込みはさほど増えていないようだ。
グラム9000円台予測も
金の価格上昇が止まらない
上値期待感から売り渋り!?
買取店「ザ・ゴールド」を全国78店舗展開するマックスガイHD(東京都中央区)では、「4~7月の全体買取高は2~3割減少したが、貴金属に限った買取高は平均2割ほど増加」(矢内芳則社長)。地金商のアプレ(東京都台東区) でも、業者持込の地金買取が2割程度増加したという。アプレでは7月中旬の4連休以降に金買取が急増。早期の利益確定を狙う事業者の持ち込みが増えたようだ。
一方で、こうした買取増は瞬間的なもので、思ったほど買取が伸びないと感じる事業者も多い。金の買取価格を高く設定していたまことや質店(栃木県足利市)では、数百グラムの大口買取案件が一斉に来たが、すぐ落ち着いたという。また、購入希望の問合せもある。相場元行代表は「数百万円超の買取がある一方で、喜平など金製品の購入希望者も同じくらいの問合せ」と話す。
また横浜を拠点に買取店を展開する買取むすび(神奈川県横浜市)も指輪やネックレス等の金製品持込が増えた一方「大きな動きではない。まだ金相場が上がる予想のお客様が売り控えているのではないか」(上大岡店 遠藤春佳氏)
第495号(2020/9/10発行)15面