アンカーネットワークサービス、富士通子会社を買収「産廃やリサイクルを強化」
2021年01月25日
富士通子会社を買収
産廃やリサイクルを強化
新会社アンカーリサイクルポートのHP
中古PC卸のアンカーネットワークサービス(東京都葛飾区)がこのほど、富士通の完全子会社・富士通化成リサイクル(FJKR)を買収した。アンカー社は100%出資による子会社アンカーリサイクルポートを立ち上げ、FJKRの産業廃棄物処理や金属リサイクル、PCリユース等を事業継承する。譲渡額は非開示。FJKRの売上規模は5~6億円という。
アンカーリサイクルポートでは、FJKRの主事業だった産廃処理や収集運搬、鉄・非鉄金属等の素材売却、PC下取り、PCパーツ・保守部品の販売等を継承する。これら事業は、95年に富士通が製造者責任を鑑みて、グループ内でのリサイクル業務を子会社に移管したのが始まり。06年には同子会社からリサイクル業務のみを分社し、FJKRが発足。FJKRはグループ内企業における各取引先に対し、富士通製ハードウェアや付帯機器等の使用済み品を請け負うなど静脈サービス全般を担っていた。
アンカー社の碇隆司社長は買収について、「企業に対してIT機器のアセットマネジメントをワンストップかつ適正処理のもとで提案できることが狙い」と話す。アンカー社では企業からの使用済みPCの引取からデータ消去、中古卸といったフロー事業が主力である一方で、FJKRが強みとする産廃や金属リサイクル、中古パーツ活用の領域は手薄だった。今後は子会社アンカーリサイクルポートとの連携のもと、「サーキュラーエコノミーの実現に寄与していく」(碇氏)という。
アンカー社の20年6月期の会社売上は32.8億円。うち中古売上は22.7億円。
碇隆司社長
第504号(2021/1/25発行)2面