EC売上ランキング2023(2022年度)

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EC売上ランキング2023(2022年度)

2024年06月06日

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EC売上ランキング2023がまとまりました。リユース業界専門紙「リユース経済新聞」がリユース企業の売上を調査、ネット売上のTOP15社をランキング形式で紹介します。尚、売上高は2022年度の実績値となります。

 目次

 1:EC売上ランキングとは?

 2:ECの市場規模は?

 3:売上ランキングTOP15社を紹介

 4:2023年(2022年度)調査から見えた変化

 5:まとめ

1:EC売上ランキングとは?

EC売上ランキングは、リユース経済新聞が毎年1回、全国のリユース企業を対象に行う調査「中古(リユース)売上ランキング」をもとに、ネット売上比率を算出し、紹介しています。総合的な調査結果はコチラの記事を参照ください:中古(リユース)売上ランキング2023BEST250(2022年度実績)

「リユース売上ランキング2023」調査概要

調査概要:2022年度におけるリユース売上高を基に順位付けを行った。22年4月から23年3月までのいずれかを通期決算月として締めたリユース売上を22年度実績とした(一部企業においてはその限りでない)

調査期間・方法:2023年5~6月に、インターネットフォーム、FAX、電話、メールのいずれかで回答を受け付けた

2:ECの市場規模は?

ランキング入りした企業の紹介に入る前に、EC市場規模についてご紹介します。

リユース経済新聞の調査では、2022年のリユース市場規模は、2兆8976億円。ネット販売(BtoC)の市場規模は、前年比8.5%増の5385億円で、市場全体の18.6%を占めています。市場規模は年々拡大傾向にあります。

出典:リユース業界の市場規模推計2023(2022年版) リユース経済新聞2023年9月25日号

3:売上ランキングTOP15社を紹介

ここからは、EC(ネット販売)売上ランキングのTOP15社を紹介していきます。※印はリユース経済新聞の推計値、正確な数字とは異なる場合があります。

15位 パステック(モバステ) EC売上高 30.0億円

15位は「モバステ(モバイルステーション)」の屋号で展開するパステック(北海道札幌市)。各キャリアのiPhone・スマホを買い取っています。中古スマホの単価上昇や円安トレンドが大きな追い風となり、中古品売上高は120億円となりました。北海道、東京都、大阪府、福岡県、愛知県に6店舗を展開し、「モバステ梅田店」がオープン予定です。

14位 ビッグウェーブ(−) EC売上高 30.8億円

14位には、本社を愛知県あま市に置くビッグウェーブがランクイン。自動車補修用リサイクルパーツをリサイクル品、リビルト品としてネット販売しています。日本全国に加盟店を持ち、在庫総数は230万点以上。自動車リサイクル率95%以上を実現しているほか、CO2削減やリサイクル製品の使用などSDGs関連の取り組みにも積極的です。

13位 ネクストトゥエンティワン(ジャックロード、ベティーロード) EC売上高 32.8億円

「ジャックロード」「ベティーロード」の屋号で店舗を構えるネクストトゥエンティワン(東京都中野区)が13位となりました。中野ブロードウェイに3店舗を展開しています。ブランド時計、ジュエリー、バッグの買取販売を行い、会社売上は216.5億円。中古品の売上は86.5億円です。

12位 ファイブニーズ(お酒買取専門店Five Needs) EC売上高 33.9億円

12位は、酒類のリユースを手掛けるファイブニーズ(東京都墨田区)。会社売上高56.5億円のうち60%をEC売上が占めており、酒類のリユースでは有力企業です。北海道から九州まで、全国に15店舗を展開中。22年からは二次流通のお酒を毎月定額で届けるサブスクサービスも行っています。

11位 トレジャー・ファクトリー(トレジャーファクトリー、トレファクスタイル) EC売上高 39.0億円

11位は、トレジャー・ファクトリーです。家具・家電などを扱う「トレジャーファクトリー」を中心に、服飾の「トレファクスタイル」など専門業態も手掛けています。国内外で新規出店を進め、245月末にはグループ全体で281店を展開予定。リユース事業に加え、オークション、引っ越し、不動産などにもサービスを拡大しています。

10位 いーふらん(おたからや) EC売上高 49.0億円

10位は、神奈川県横浜市に本社を置くいーふらんです。買取専門店の「おたからや」を展開するほか、ブランド品や宝飾品などをインターネット上で競る「おたからやオークション」を開催しています。23年にはシンガポール共和国に新会社「E-fran SG PTE.LTD.」を設立し、24年から本格的に事業をスタート。東南アジア・アメリカをはじめ、各国で海外展開を計画しています。

9位 ヤマト(トイズキング、リアクロ) EC売上高 51.3億円

「トイズキング」「リアクロ」の屋号で展開するヤマト(愛知県名古屋市)が9位となりました。中古ホビーの出張買取とネット販売に強みを持っています。EC売上は全体の95%に上ります。24年4月には初のおもちゃ販売店、TOYSKING NAGOYA PARCO店を名古屋市内にオープンしました。

8位 羅針(GINZA RASIN) EC売上高 52.5億円

8位には、東京都中央区に本社を置く羅針がランクイン。同社は時計専門店として東京・大阪に4店舗を構えています。インバウンド回復の影響を受け、店舗売上が伸びました。24年4月には、ウェブメディア・コレクション共有・個人間売買機能がついたアプリ「OWLLAR」(アウラー)を本格稼働しています。

7位 パーパス(VINTAGE LOVER PURPOSE) EC売上高 56.5億円

7位は、パーパス(愛知県名古屋市)です。ブランドバッグ、時計、ジュエリーに特化した買取販売を展開しています。名古屋市で2店舗、ネットショップを9店舗運営しています。EC売上は全体の50%。同社が持つ独自の基幹システムを生かしてマルチチャネルで商品を販売、業績を上げています。近年は海外にも販路を拡大しています。

6位 リネットジャパングループ(ネットオフ) EC売上高 72.1億円

6位は、「ネットオフ」の屋号でネット型リユース事業を展開するリネットジャパングループ(愛知県名古屋市)となりました。同社は主に中古の本・メディア、ホビー商材を中心に取り扱うネット専門の会社です。その他、ソーシャルケア事業、小型家電のリサイクル事業、海外金融・HR事業を展開しています。

5位 ソフマップ(ソフマップ、じゃんぱら) EC売上高 77.1億円

5位はビックカメラグループのリユース会社、ソフマップ(東京都千代田区)です。パソコンやデジタル家電などの買取販売、サポートを行っています。ネット販売比率は30%で店舗販売が主体ですが、中古品の買取アプリ「ラクウル」で買取商材を拡大し、法人向けの販売を強化しています。

4位 コメ兵ホールディングス(KOMEHYOBRAND OFF) EC売上高 ※99.1億円

4位は、コメ兵(愛知県名古屋市)です。宝飾・ブランド品の買取販売を行う「KOMEHYO」、ブランド買取専門店の「BRAND OFF」を中心に、国内外で店舗を展開しています。同社では、小売りのほか自社グループの古物市場・卸売りなどの販売チャネルを活用。在庫回転率を上げ、売上を拡大しています。

3位 Eco Ring Holdings(エコリング) EC売上高 150.2億円

3位にはエコリングがつけました。兵庫県姫路市に本社を置き、買取事業とネットオークションの運営を主軸にしています。骨董・道具・ブランド品を扱う「EcoRing the Auction」では約3000社の会員基盤を持ち、出品数は毎週常時4000点以上と国内最大級の規模を誇ります。会社売上高のネット販売比率は54.6%です。

2位 ZOZOZOZOUSED) EC売上高 ※156.9億円

2位は、ファッションEC大手ZOZO(千葉県千葉市)のユーズド部門である「ZOZOUSED」となりました。同サービスでの販売事業のほか、ZOZOTOWNの下取りサービスなどを担っています。同社は一次流通と二次流通を同一上のプラットフォームで展開、またAIを活用して値付け・販売を実施。買い替えの仕組みを活用して事業を拡大しています。

1位 エーツー(駿河屋) EC売上高 211.1億円

EC売上ランキングの第1位は、「駿河屋」を展開するエーツー(静岡県静岡市)となりました。同社は中古ホビーやメディアに強く、「駿河屋」のほか「エーツー」「ブックマーケット」なども展開しており、売上高のうち75%をネット販売が占めています。最近では新刊書店との複合店舗開発にも乗り出し、チェーン流通拡大を進めています。

4:2023年(2022年度)調査から見えた変化

2022年(2021年度)の前回調査で2位につけたエーツーが、2年ぶりにトップへ返り咲きました。同社はECサイトの「駿河屋.jp」 を基幹として業績を拡大。本調査では唯一、売上高が200億円を超えています。買取・販売ともにネットとリアルの垣根をもたせないオムニチャネル戦略が結果に現れました。

2位のZOZOは中古ファッション、4位のコメ兵はブランド品、そのほか高級時計の羅針、中古ホビーのヤマトなどバラエティ豊かな企業群がランクインしています。大手チェーンだけでなく、専門商材を扱う各企業が鎬をけずるECランキング。インバウンド需要の回復や物価上昇を背景に今後はさらなる順位の変動が予測されます。

5:まとめ

リユース市場全体におけるネット販売比率は、2022年時点で6割強を占めています。BtoCによるネット販売も前年比8.5%増となり、リユース販売経路の中で最も高い成長率を示しています。中古品は多品種少量であることから、多くの商品を掲載できるネットとの相性が良く、今後もネット販売がリユース市場の成長を牽引するでしょう。

いわばEC戦国時代とも言える今、本調査の順位がどのように変動していくのか。今後もぜひご注目ください。

リユース経済新聞では、全国のリユース企業等を取材しており、マーケットや企業の動向等の情報を発信しています。

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