他店では安く買い取られてしまうようなファストファッションやノンブランド古着にも、デザイン重視で値を付け、量を集めることができている「ザッカバッカー」(運営:トップス・京都府京都市)。川島勇希店長の買取術を聞いた。 |
ファストファッション、ノンブランド歓迎
「タンスの肥やし」徹底評価
ザッカバッカー 川島 勇希店長
買い取れない理由長々と説明しない
「提示された買取金額と、自分の想像していた金額の差にびっくり」。こう感じるお客が、比較的、年配層に多く見られるのだという。例えば、「昔買った時は10万円もしたモンクレールのダウン」を、「査定額50円」や「買取りできない」と提示したとする。「なぜ安いのか」「なぜ買い取れないのか」。理由が店側にはあるにしても、お客はネガティブな話に長々と付き合いたくない。これが一般的なお客の心理状態なのだという。
ザッカバッカーでは店頭で再販が可能な商品のみを取り扱うようにしている。商品が汚れていた場合には、「当店ではお買取りができない商品です」とやんわり伝える。と同時に、汚れている箇所をお客にもきちんと見せて確認させることで、納得させる。査定額が安い場合は、「物としての状態は良いですが、現在の需給バランスでこの金額に」とだけ伝える。ネガティブな話についてとにかく長い時間を要しないこと。「物が否定されたことで、自分自身も否定された」という気になってしまう人もいる。相手の気を損ねず、次には買い取れそうなものを持ち込んでもらえるよう会話で誘導する。
第507号(2021/3/10発行)12面