コロナ禍もバネに、調理や掃除、美容などの「家電」の"お試しレンタル"サービスで倍増成長を遂げているレンティオ(東京都品川区)。「借りてみてから、買う」という新しい消費行動を広めている。三輪謙二朗社長に話を聞いた。
失敗したくない買物、「お試し」レンタル
巣ごもり家電は約400%成長
「安売りしないからメーカーも支援」
レンティオ 三輪謙二朗社長
── 2015年のローンチからしばらくは、カメラの短期レンタルが中心だったそうですね。
三輪 最初はカメラの短期レンタルが伸びていたので、チェキ、GoPro、一眼、ビデオカメラなどを揃え、全体の約70%を占めていました。コロナになってからは運動会や旅行がなくなり、カメラレンタルががくっと減りました。一方で調理家電や掃除家電などのレンタルが伸びていったんです。巣ごもり生活の中で、まずは気になるものを1回試し、気に入れば買う。これが一気に伸びました。
── 今は自炊の機会も増えていますもんね。
三輪 例えばシャープのヘルシオホットクックという無水調理鍋はすごく注文が入っています。こういった商品は生活に馴染むかどうか見たいので、レンタルする方が結構いる。あとはホームベーカリーや食洗機、コーヒーメーカーなども。
── レンタル利用者数や、男女比や年齢は。
三輪 先月は約4万件がレンタルされました。うち新規が約2万件。お客様は女性が多いです。
── 調理家電など、女性が意思決定するような商品ラインナップなんですね。年商は。
三輪 前期の20年8月期の売上高は10億円弱で、今期は約20億円の見込みです。カメラは前年比マイナス約70%ですが、それ以外の家電が400%程度伸びている感じです。
第507号(2021/3/10発行)9面