馬燈書房、思い出の一冊「新宿群盗伝66/73」
2021年05月26日
古書店主に、思い出に残っている一冊を紹介してもらうリレー連載。第四回目は、近代書房の山本豊彦さんの紹介で馬燈書房の萩野禎彬さんが登場する。
この写真集の魅力は、誰にでも撮影できるような写真に見えるけれども、絶対真似できない作品であることです。
写真の前では誰もが平等
その人の匂いまで表現
渡辺克巳 写真集「新宿群盗伝66/73」1973年刊 薔薇画報社
ちょっと危険な新宿の裏側を撮影した写真集ですが、こうしたポートレートは、被写体となる人との関係性が相当築けていなければ、撮影できないと思います。これらの写真からは、ダイレクトに当時の時代のエネルギーを感じますね。
写っているのは、夜の街で働く人、ストリッパー、路上生活者など様々。劇作家の寺山修司さんも登場します。
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