古書店主に思い出に残っている一冊を紹介してもらうリレー連載。第七回目は古本イサド ととら堂の木村海さんの紹介で、公文堂書店の原知子さんが登場する。
古書店を継ぐきっかけとなった能
鎌倉ゆかりの謡本
謡本
「鉢木(はちのき)」
「七騎落(しちきおち)」
京都の芸術系大学に通っていた時、能の授業があり、能のサークルにも入っていました。今も稽古を続けています。
能の魅力は謡、舞、囃子、装束などが織りなす総合芸術だということ。平家物語などの歴史文学を題材にした演目も多いですが、400年以上も続く能の歴史そのものも、とても興味深いです。京都にいた時には能の謡本(うたいぼん)を探して古本屋を回っていたんです。
第520号(2021/9/25発行)23面