ハードオフコーポレーション、山本太郎社長インタビュー
2021年10月01日
2021年3月期に売上高212.7億円を上げたリユース店大手のハードオフコーポレーション(新潟県新発田市)。既存店売上も前の期から横ばいと、コロナ下でも底堅さがうかがえた。今後の店舗展開やオムニチャネルについて、山本太郎社長に構想を聞いた。
工具・アウトドア業態など「小型店」開発
1000店突破のドライブに
ハードオフコーポレーション
山本太郎 社長
人口4万人に1店「新潟モデル」を全国に
── 2021年3月期については昨年6月以降回復していき、通期の国内既存店売上高は前年比99.7%と底堅さがうかがえました。
山本 新型コロナ禍があり、当社の強み・弱みが改めて見えてきたと捉えています。(楽器、オーディオ、パソコン、ゲームなど趣味や仕事に役立つモノを専門とする)ハードオフ業態はコロナ禍にも強かった一方、それ以外では苦戦する業態もありました。
── 売上高構成では、ハードオフで33%、(家電、白物家電、洋服、アウトドアなど暮らしにまつわるモノを専門とする)オフハウスで31%、その他事業で31%、FC事業で5%。最近では新業態の開発に力を入れていますね。
山本 「ハードオフ工具館」を新潟市と長岡市に、また「オフハウス」のアウトドア業態を新潟や千葉にオープンしまして、両方とも手応えは感じているんです。当社の店舗はハードオフとオフハウスの複合店で300坪程度のパッケージを標準としてきましたが、工具館で言うと標準店の広さの半分程度のため投資額も少ない。工具やアウトドアは、ハードオフやオフハウスで以前から扱ってきた商材でもあるので、在庫も集まりやすい。こうした専門店運営で得られた知識は、のちに全国の標準店にも落とし込むこともできます。工具・アウトドアともまずは100店ずつの出店を目標としています。直営で出店しながらテストをしていき、FC店も広げていく構想です。
第520号(2021/9/25発行)9面