リユース業のネット売りが盛んだが、やはり実店舗の魅力も欠かせない。今回は売場づくりに趣向を凝らす4店に話を聞いた。それぞれ着目する点が違って興味深い。
- 調査項目
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(1) 商材、価格帯(2) 店舗面積(3) スタッフ数(P/A比率)(4) 在庫数と在庫比率(5) 店舗売上(6) うちならではの売場づくり
BUS STOP
- (1) 米国古着全般・一部アンティーク品
- (2) 60坪
- (3) 4人
- (4) 非公表(Tシャツ1000枚、子供服1000枚)
- (5) 月商300~500万円(小売りと卸しの両方)
- (6) 「模様替えは月に1回ほど。気づいたらすぐに手を付ける」
黄色のバスが子ども服売場だ
店内にスクールバス子どもが喜ぶあそび心
米国直輸入古着を扱うBUS STOP(埼玉県川口市 運営:テンストライク)は店内に黄色のスクールバスを設置して、子ども服を置いている。中には座れるベンツのミニカーや柔らかいタッチのイラストなどがあり、子どもが飽きないよう工夫している。またアンティークのナンバープレートがずらりと飾られるなど、あそび心に溢れた店内が魅力だ。
「子どもが大好きなので、楽しんでもらえるようにと。店内だけでキッズ古着が1000点はある」と寺尾みゆき取締役は説明する。米国の黄色いスクールバスが丸ごと店内装飾として設置されている。中は「子供が80人は入れる」(同氏)大きさで、卸売り用のベールも含めて中古子ども服が並ぶ。壁には子どもの手によって描かれたイラストや海外の子どもの集合写真などが貼られ、床には子どもが座れるミニカーが複数台ある。また子どもが座ってお絵かきできるアンティークの椅子と机も用意。店内の凝った雰囲気も相まって、まるで子どものための遊技場のようだ。
売場づくりにあたって参考にしているところは特別ないそうだ。寺尾氏は米国に住んだ経験が長く、いまだに現地まで買い付けに行くため、向こうの雰囲気や空気感を店内にそのまま散りばめている。雑誌やMVの場所として撮影された実績もある。
昨年と今年はコロナにちなんだコロナTシャツ(コロナビールとのコラボTシャツ)がよく売れたという。「コロナに立ち向かいましょうという意味で販売し、今年はこのシャツのおかげで夏を越せたほど売れた」とまで語る。
寺尾みゆき取締役
第520号(2021/9/25発行)14,15面