昨年以上に激動の一年と呼ぶにふさわしい2021年が、まもなく終わりますね。今年は緊急事態宣言が実に半年以上にわたり続いたことで、「コロナ禍」という非常事態が、いつの間にか当たり前化しつつある感覚さえ覚えてしまいました。本稿を執筆している12月上旬時点では日本国内のコロナ情勢は落ち着いていますので、来年こそは穏やかで前向きな一年となることを願ってやみません。
さて、今年最後のコラムとなります。例年でしたら、一年間の古物市場や相場動向を振り返る内容が多いのですが、新年間近ということで、今回は「初」にちなんで「初荷(ウブに)」に関する内容をお届けします。
ピークは初回、繰り返し出品は要注意
古物市場に参加していると、ウブ荷という単語をよく耳にされるのではないでしょうか。これは文字どおり、古物市場での初物=それまで誰の目にも触れていない品物を指します。もっと具体的に言えば、買取店などが一般のお客様から買い取った品物のことです。
第526号(2021/12/25発行)13面