人生100年時代と言われますが、誰もが長生きできるわけではありません。今回は10代の息子の遺品整理を依頼した母親の事例をご紹介します。息子は大学に入学した直後、突然の事故で命を絶たれました。こうしたデリケートな現場にはグリーフケアの知識が欠かせません。
グリーンハート(東京都渋谷区)
元々は害虫駆除などの衛生消毒業からスタートした企業だ
アールズホールディングス( 東京都渋谷区)が運営するグリーンハートは遺品整理、ゴミ屋敷、特殊清掃などを手掛ける企業だ。対応エリアは関東圏を中心に宮城、福島など15都県。特徴はアルバイトや外注スタッフは一切雇わず、全員が正社員であることだ。
吉留健一専務は20年前に長谷川宏之社長と同社を立ち上げた。同社が扱う数多くの案件の中で「デリケートな現場は、なるべく自分が行くようにしている」と語る。そんな吉留専務が特に心に残っていると語るのが、ある母親から依頼された遺品整理だった。
自殺や事故死など、凄惨な現場にも対応している
約2年前、40代の女性から大学生だった息子の遺品整理を依頼された。女性の息子は茨城県にある名門国立大学に合格し、大学の近くのアパートで一人暮らしを始めたが、その直後にバイクの事故で亡くなってしまった。
第550号(2022/12/25発行)23面