輸入古着に混じる「フェイク品」

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輸入古着に混じる「フェイク品」

2023年05月11日

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Market Focus

「SPINNS(スピンズ)」を中心に新品と古着を取扱うヒューマンフォーラム(京都府京都市)が、ECサイトで扱っていた商品がフェイク品ではないかとの指摘がSNSで相次ぎ、同社は謝罪に追い込まれた。当該商品は海外市場から仕入れたもので、自社で製造したものではないという。古着ブームを背景に、海外から輸入した古着を販売する店舗や個人が増える中、自覚なく非正規品を販売してしまうリスクを認識する必要がありそうだ。

気付かず仕入れて販売の恐れも

Market Focus ノースフェイス(偽物タグ)(右)ノースフェイス(偽物タグ)

フェイク品の疑いを指摘された商品は、「DIRK BIKKEMBERGS」のロゴが装飾されたニットキャップ。ヒューマンフォーラムでは、「猫耳ニットキャップ/DIRKタグ付き」の商品名で、SPINNS店舗および公式通販サイトで販売していたと言う。この問題について同社は4月8日、公式サイトを通じて謝罪した。「当該商品は海外市場で仕入れたもの」と言う。

輸入段階でフェイク品
20%混ざっている場合も

古着ブームを背景に事業参入が増える中、海外から輸入した古着を扱う事業者の多くは卸企業を通して仕入れを行っている。卸事業者に聞くと、「商品の中に少なからずフェイク品が混ざっているのは当たり前」と話しており、卸を利用する事業者は注意が必要だ。

卸事業者は海外から古着を仕入れる際、複数枚を圧縮して梱包した状態の「ベール」か、1点ずつ選んだ「ハンドピック」で仕入れている。この仕入れ方法によって、フェイク品が混じる割合は異なると言う。ベール仕入れの場合、「フェイク品が平均して約20%混ざっている。どんなに良いベールでも5~8%は混ざっている」と3peace(スリーピース、神奈川県茅ヶ崎市)の加藤雄大社長は指摘する。アメリカからハンドピックで仕入れる山久商会(東京都福生市)でも、数%のフェイク品が混ざっているケースはあると言う。

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第559号(2023/05/10発行)28面

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