ファミコン等のレトロゲームが人気を集めている。海外では高値で取引されることも多いことから、訪日外国人客の回復に伴い、国内相場も上昇を続けている。また、電子機器であるため、寿命にも限界があることから、今後希少性が高まり一段と高値で取引されることになりそうだ。
ファミコンなどの懐かしいソフトが並ぶスーパーポテト秋葉原店
訪日外国人にとって、レトロゲームは注目の的だ。かつて子供時代に遊んだソフトが集まる場として、当時を懐かしむ20~50代の訪日外国人が中古ゲーム店を物色している。今年「ファミコン」は発売から40年を迎えており、レトロゲームは遊ぶだけではなく、コレクションとしての価値も持ち始めている。
筐体型ゲーム基板
10年で相場10倍
秋葉原など3店舗でサブカルチャー商材を取り扱う「BEEP」(運営:三月うさぎの森、埼玉県羽生市)は訪日客からの人気を集めているお店の1つだ。法人営業部の丸山満氏は「円安の影響が顕著で、海外でレトロゲームを買うよりも、国内で観光ついでに買ったほうが安い状況が生まれている。このため全体的に国内の相場が上昇している」と説明する。
BEEPによると、アーケードゲームの「基板」が特に高騰していると言う。基板はゲームのデータがプログラムされた電子機器で、一部のゲームマニアによって集められてきた。この基板が外国人コレクターに知られるようになると、過去10年で10倍以上の値上がりを見せる商品も見られるようになった。
第561号(2023/06/10発行)13面