夏物家電、中古品に熱い視線
2023年07月29日
夏物家電の販売が好調だ。昨年は半導体不足の影響でエアコンの新品在庫が品薄になり、代替品として中古品が注目を集めたが、今年は少し様子が異なる。昨年からの物価高騰に加え、電気代の値上がりにより消費者の節約・節電意識が高まっており、割安な中古の夏物家電を求める動きが広がっている。ただ、買い替えはさほど進んでいないようで、仕入れは苦戦している模様だ。
電気代高騰で節約・節電意識が追い風
わずか2週間でエアコンが完売
(左)気温上昇を受け、リユース店でエアコン需要が高まっている(右上)千葉のセカンドストリートでは節電・節約志向から扇風機が人気(右下)神奈川のリサイクルオフでは例年の6倍のペースでエアコンが品切れになり、扇風機も好調な売れ行きに
「夏物家電、特にエアコンに関しては著しく影響がある」と話すのは、神奈川の総合リユース店リサイクルオフの川崎本店の飯泉真一店長だ。
同社では、6月初頭にエアコン数十台を店頭及びネットで販売を始めたところ、2週間で完売してしまったと言う。「例年通りの在庫数と価格で販売しました。以前であればシーズン中に捌き切るか、少し残る程度の売れ行きのはず。こんなことは初めてです」。
同店のエアコン販売価格は新品の4割〜半額程度。幅広い年齢層が販売してすぐ買っていった。7月初頭の段階で、すでに店内売り場にエアコンはなかった。18年に実店舗を開店して以来、初のことだという。
第564号(2023/07/25発行)28面