コロナ下で盛り上がったアウトドアの1つ、「釣り」。アングラー(釣り人)が増えたことで、買い求めやすい中古の道具の需要が伸びた。動画サイトがキッカケでプレミア化したリールもある。例えば「アンバサダー2500C」は発売時価格の2~3倍にもなっている。
リール「アンバサダー」にプレ値、定価の2~3倍
オカモト
「初心者アングラーが増加」
オカモト リユース・マーケティング・カンパニーでは中古釣り具が好調だ。野口泰弘カンパニー長(写真下)も釣りを嗜む
「2020年から22年にかけて、アングラーが劇的に増えました」。北海道で「なんでもリサイクルビッグバン」などを店舗展開する、オカモトリユース・マーケティング・カンパニー(北海道帯広市)の野口泰弘カンパニー長は話す。
同社では総合リユース業態のビッグバンで釣り具も扱うが、22年6月には新業態の「釣具館」を立ち上げており、これを現在道内に4店舗まで拡大。出店効果はもちろんだが「釣りの初心者と思われる来店者が増えた」(同氏)ことで、同社の中古釣り具の売上高は、コロナ以降年々2ケタ成長で推移し好調という。
釣り具の国内2大メーカーと言えば、シマノ、ダイワ。こうしたメーカー品の値上がりは、初心者ではないアングラーの中古需要も押し上げている。新品釣り具店での納期遅れにより、「特に2022年以降、ハイエンドモデルを使うコアなアングラーの間でも中古需要が伸びた」。品薄状況から、新品とあまり価格差のない中古でも売れ行きが良かったという。
第569号(2023/10/10発行)11面