【本・CD・ゲーム等】中古メディア売上ランキング2024(2023年度)

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【本・CD・ゲーム等】中古メディア売上ランキング2024(2023年度)

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4.jpgメディア売上ランキング2024がまとまりました。リユース業界専門紙「リユース経済新聞」がリユース企業の売上を調査、ネット売上のTOP15社をランキング形式で紹介します。尚、売上高は2023年度の実績値となります。

 目次

 1:メディア売上ランキングとは?

 2:中古メディアの市場規模は?

 3:売上ランキングTOP15社を紹介

 4:2024年(2023年度)調査から見えた変化

 5:まとめ

1:中古メディア売上ランキングとは?

中古メディア売上ランキングは、リユース経済新聞が毎年1回、全国のリユース企業を対象に行う調査「中古(リユース)売上ランキング」をもとに、メディアの販売割合や販売量を算出し、紹介しています。

対象となるのは、メディア全般を取り扱う企業です。リユース事業でよく見られるメディアとして、本、ゲームソフト、CD、レコード、DVD、ブルーレイディスクなどがあります。

その他、総合的な調査結果はコチラの記事を参照ください:リユース売上ランキング2024 BEST300(2023年度実績)

「リユース売上ランキング2024」調査概要

調査概要:2023年度におけるリユース売上高を基に順位付けを行った。23年4月から24年3月までのいずれかを通期決算月として締めたリユース売上を23年度実績とした(一部企業においてはその限りでない)。

調査期間・方法:2024年5~6月に、インターネットフォーム、FAX、電話、メールのいずれかで回答を受け付けた。

2:中古メディアの市場規模は?

ランキング入りした企業の紹介に入る前に、中古メディアの市場規模についてご紹介します。

リユース経済新聞の調査では、2023年のリユース市場規模は、3兆1227億円。そのうち書籍の市場規模は948億円で、前年比0.2%減となりました。またゲーム・メディア(ゲームソフト、CD等)の市場規模は1151億円で、前年と比べて7.1%の成長をしています。 

書籍に関しては、電子書籍や漫画アプリなどの普及によって、以前から衰退が懸念されてきました。そうした中で、近年はコロナ禍を経て外出機会が増加し、需要が減少傾向にあると考えられます。

またゲーム・メディア分野では今年、「Nintendo Switch 2」の発表が確実視されており、発売後数年をかけて、旧型機から新型機への乗り換え需要が生まれる可能性があります。そのほか、レトロゲームは国内外で人気が高く、海外版ゲーム機等は独自の希少性から高値で取引されるケースも見受けられます。

3:売上ランキングTOP15社を紹介

ここからは、メディア売上ランキングのTOP15社を紹介していきます。印はリユース経済新聞の推計値、正確な数字とは異なる場合があります。

15位 買取王国(買取王国) メディア売上高 6.7億円

15位は、買取王国です。愛知県を中心に、中部や関西地方で「買取王国」や「マイシュウサガール」、「工具買取王国」、「WHYNOT」等を運営しています。24年8月にはベストバイから「良品買館」と「ツールマン」を事業譲受しました。

14位 ワットマン(ブックオフ、ゲームステーション) メディア売上高 8.5億円

14位は、ワットマンです。家電の「ワットマンテック」、アパレル・家具の「ワットマンスタイル」を主軸に総合リユース店を手掛けています。またブックオフのFCに加盟して8店舗を運営。そのほか、近年は総合リユース店のスピンオフ業態に注力しています。

13位 ドラゴンキューブ(萬屋、ザ・グレートヨロズヤ) メディア売上高 11.2億円

13位は、ドラゴンキューブです。青森県青森市に本社を構え、エンタメ商材に強い総合リユース店「萬屋」「ザ・グレートヨロズヤ」を運営しています。取り扱い商材は、ゲーム機やトレカ、家電など。岩手県や青森県など東北地方で店舗網を拡大しています。

12位 東都クリエート(ブックオフ) メディア売上高 14.0億円

12位は、東都クリエートです。総合リユースショップの「オーディン」「エコ市場」等を運営するほか、ブックオフFCにも加盟しています。さらにトレカの専門ショップ「トレカトレイン」の運営や海外輸出・海外出店などにも挑戦しています。

11位 カジ・コーポレーション(お宝創庫) メディア売上高 14.4億円

11位は、東海・関西エリアで「お宝創庫」を展開するカジ・コーポレーションです。トレカやゲーム等に特化した「プレイズ」、「メディオ」、「おじゃま館」なども運営しています。そのほか、カラオケ機器の販売・レンタル事業も手掛けています。

10位 FTF(フェイスレコード、エコストアレコード) メディア売上高 14.5億円

10位は、FTFです。中古レコード・CDの売買を手掛け、国内・海外合わせて7店舗を運営しています。今年4月に予定している「フェイスレコード 福岡天神 ワンビル店」のオープンにより、九州初進出を果たします。

9位 ソフマップ(ソフマップ、じゃんぱら) メディア売上高 15.0億円

9位は、ソフマップです。パソコンやデジタル家電等の買取販売・サポートを行っています。スマホ販売が好調で、成長を牽引しています。23年末には業務用機器のリユース事業を手掛けるエーワンを買収しており、オフィス機器や家具を中心に法人向けの買取販売を強化予定です。

8位 まんだらけ(まんだらけ) メディア売上高 ※26.5億円

8位は、まんだらけです。漫画やアニメ関連商品を扱うサブカルチャー系のリユース企業です。レア品やコレクター品に強く、大都市圏を中心に13店舗を展開しています。ECサイト「まんだらけSAHRA」を通じて、国内外向けに販売しています。

7位 ハードオフコーポレーション(ブックオフ) メディア売上高 28.4億円

7位は、ハードオフコーポレーションです。ハードオフ、ホビーオフ、ガレージオフなど、7業態で国内・海外展開を行っています。米国や台湾でも店舗を拡大。メディア部門では古本の「ブックオフ」を中心に全国でFCチェーンを展開しています。24年11月には広島・可部のFC店がオープンして1000店舗に到達しました。

6位 バリューブックス(VALUE BOOKS、Vaboo) メディア売上高 33.5億円

6位は、バリューブックスです。ECサイト「バリューブックス」と「バブー」で本の買取販売を行っています。学校・福祉施設への寄付など社会貢献事業も積極的に展開。昨年11月、社会や環境への配慮などを重視する企業に与えられる国際的な認証「B Corp認証」を取得しました。

5位 リネットジャパングループ(ネットオフ) メディア売上高 54.4億円

5位は、リネットジャパングループです。ネット古書店で中古本やDVD、ゲームソフトなどを取り扱っています。また小型家電のリサイクル事業やHR事業も手掛けています。2024年9月期の連結売上高は前期比5.6%増の116.7億円となり、過去最高を更新しました。

4位 エーツー(駿河屋) メディア売上高 66.6億円

4位は、エーツーです。駿河屋、エーツー、ブックマーケットの運営およびFC事業を手掛けています。トレカの著しい市場成長が追い風となり、ホビーリユースでは圧倒的な売上規模を誇ります。EC部門の売上高でも1位を記録。近年は新刊書店との複合店舗開発にも注力しています。

3位 テイツー(古本市場、ふるいち) メディア売上高 ※86.0億円

3位には、「古本市場」や「トレカパーク」を展開するテイツーがつけました。24年にはブランド品買取の「BRAND OFF」にFC加盟し、リユース軸とエンタメ軸の両輪で事業の拡大を続けています。またトレカ査定装置「TAYS」等、省力化ツールの外販にも力を入れています。

2位 ゲオホールディングス(ゲオ) メディア売上高 334.4億円

2位は、ゲオホールディングスです。メディアリユース等の「GEO」、古着等の「セカンドストリート」などを運営しています。近年、セカンドストリートの海外展開を米国や台湾などで進めており、24年には海外店舗100店目を台湾にオープンしました。

1位 ブックオフグループホールディングス(ブックオフ、ブックオフスーパーバザー) メディア売上高 ※494.5億円

メディア売上ランキングの1位は、ブックオフグループホールディングスとなりました。本社を神奈川県相模原市に置き、古本店チェーンでは最大手企業です。書籍やメディア商材の「ブックオフ」、大型店の「ブックオフスーパーバザー(BSB)」、マレーシア等で「ジャランジャランジャパン」等を展開しています。

4:2024年(2023年度)調査から見えた変化

メディア売上ランキング2024では、1位から5位が昨年と同様の顔ぶれとなりました。中でも1位のブックオフグループホールディングスと2位のゲオホールディングスが、圧倒的な売上高で存在感を放っています。

また、総合リユース店「萬屋」でゲーム・CD等を扱うドラゴンキューブ、「ゲームステーション」「ワットマン ホビー」でホビーやメディア商材を扱うワットマン、そして買取王国の3社は、昨年ランクインがなかったものの、今年度15位以内に入りました。そのほか、上場企業や総合リユース、大手チェーンのフランチャイジー企業が名を連ねています。

リユース市場における構成比で見ると、書籍は3.0%、ゲーム・メディアは3.7%と、値としては大きくありません。一方、本ランキングでは多店舗型、商材特化型、ネット型など独自の強みを持つ企業が存在感を見せており、売上高にも影響を及ぼしていることが読み取れます。

5:まとめ

今回は、中古メディアの売上高についてまとめました。 物価上昇による節約志向の高まりや、インバウンド需要の回復によって追い風が吹くリユース業界。そんな中、書籍やゲーム・メディアはオンライン化が進み、リユースに回る商品も緩やかに減少していくと考えられます。

一方、業態別の粗利率では、書籍・メディアが55.7%と、家具・家電に続き高い値を記録しています。さらにメルカリの調査では、 家庭内の所有物を金額換算した「持ちモノ資産」のうち、書籍・音楽・ゲームにおいては、一人あたり約31万円分を保有しているという結果が出ています。こうした資産をどれだけ掘り起こせるかが、中古メディア市場の今後を左右するキーとなりそうです。

リユース経済新聞では、全国のリユース企業等を取材しており、マーケットや企業の動向等の情報を発信しています。

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