中古店の「新古品」活用広がる 新古事業者と売買で連携

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中古店の「新古品」活用広がる 新古事業者と売買で連携

2019年07月24日

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要約すると.ブルー.png

・アパレル新古品扱うShoichiリサイクルショップ「キッズエンジェル」に卸売開始
・アパレル在庫BtoB取引「スマセル」新古品福袋を販売
・シナビズ運営「リバリューBtoBモール」返品商品販売で仕入の場に

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中古店の「新古品」活用広がる
新古事業者と売買で連携

メーカーや新品小売り等の滞留在庫品を流通させる新古品事業者を活用するリユース企業が増えている。一方、新品事業者においても二次流通市場を通じて有効活用しようという動きが広がっている。従来はブランド価値の棄損を恐れ、廃棄処分に回していたが、企業に対してサステナビリティが問われる中で風向きが変わりつつある。

ラック1本から委託で売り場

アパレルの新古品を扱うShoichiでは、リユース店に対して委託または卸で新古アパレルのコーナーを提供する取り組みを開始した。既に子供服のリサイクルショップ「キッズエンジェル」に対する卸売りが始まっていると言う。

「集客商材という位置づけで、ラック1本からでもOKです。小さく始めてうまくいくなら広げていければ」と山本昌一社長は話す。

A - コピー.jpg▲Shoichi 山本昌一社長

小売チェーンに対しても同様の仕組みでの展開が先行して始まっており、これをリユース店向けにも広げた格好だ。

同社は、直営の小売店を関西、関東で展開する他、ネット販売や卸、マレーシア等の海外でも展開する。約200社から仕入れる年間1,000万枚もの商品をさまざまなチャネルで販売している。

01.jpg▲Shoichiの倉庫。同社では年間1,000万枚の新古アパレルを捌く

出口戦略の1つとしてリユース店での販路開拓を広げる一方で、リユース事業者から新古品の買取も行う。無印良品やユニクロ等の新古アパレルを1点100円均一で買い上げると言う。

「買ったはいいが売れずに困っていたというリサイクル店との話から始まりました。新古品と中古品のマーケットは近いようでビジネスが異なる。中古は1点ものだが、新古品は同じモノをたくさん売る能力が求められる。コンペティターではないため、うまく付き合っていければ」(同氏)

上代87%OFFで買える業者向け"福袋"

ウィファブリックが運営するアパレル在庫の企業間取引プラットフォーム「スマセル」では、リユース事業者が新古アパレルやブランドバッグ等の仕入れの場として活用している。

同サイトには個人事業主を含むバイヤー3,300社が登録。新古アパレル等が常時3,000点出品されている。小口でも購入できることから、リユース店やディスカウントショップ、セドラー等が利用している。

福袋的な要領で3万円ワンセットで、あるブランドの商品が37点入って、上代に対して87%OFFで買えるものもある。最近は、指定の合計金額を超えると大幅な割引が受けられる「アソート購入」が人気と言う。購入金額は1点300~500円で、1度に100点程度の購入が多いと言う。

「ハイブランドからノンブランドまで幅広く揃えています。1点から購入できるものも用意しており、リサイクル店には、集客商材の仕入れの場として使って頂いているようです」(福屋剛社長)

B - コピー.jpg▲ウィファブリック福屋剛社長

ノベルティ低コストで調達

オークファン傘下のシナビズが運営する賞味期限が迫った食品等の滞留在庫品のECサイト「Otameshi」では販売用でなく、リユース企業のノベルティとして商品の提供を行っていると言う。

「ノベルティとしてでなければ提供したくないというメーカーもある一方で、いいものをお客さんに渡したいが、コストは抑えたいというニーズがある。ファミリー客向けの"お菓子のつかみ取り"などに利用して頂いています」(藤井厚執行役員)。

C - コピー.jpg▲藤井厚シナビズ執行役員(左)、三秋学ReValue事業部副部長(右)

お菓子や飲料、コーヒーメーカー、冬であればハンドクリーム等を提供してきたと言う。

同サイトは、食品、日用品、コスメ、ペットフード等を取り扱っている。販売額の数%を社会貢献活動への寄付に回すことで、企業のイメージアップにつながることから、カゴメ明治などの食品関連の大手メーカー等も出品している。

また、同社で運営する新古品流通のプラットフォーム「リバリューBtoBモール」では、家電やPC、雑貨を中心に滞留在庫品や返品品などが出品されており、リユース企業の仕入れの場として活用されている。

滞留在庫品の買取を依頼された買取店が同社に相談するケースもあるようだ。滞留在庫品は、同一品が多数集まりやすいことから中古店では扱いにくかった。ただ新古品事業者と連携することで、新古品の良さを中古店に取り入れることができそうだ。

第467号(2019/07/10発行)24面

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