ブックオフ、宅配BOXを使用した無店舗型買取サービス

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ブックオフ、宅配BOXを使用した無店舗型買取サービス

2019年12月04日

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買取最前線

ブックオフコーポレーション(神奈川県相模原市)は10月28日、フルタイムシステム(東京都千代田区以下、FTS)と提携して宅配BOXを使用した買取サービスを始めた。同社は2016年に子会社のハグオールで同様のサービスを展開しており、今回は基本的なサービスを引き継いでいる。

預け入れのイメージ預け入れのイメージ

ネットワークが24時間稼働
投函翌日には集荷完了

一都三県を中心に157棟1950個の宅配BOXでサービスが利用できる。主なターゲットはマンションに住む30~40代の高所得層の女性で、対象品は財布やバッグなどのブランド古物をメインに時計やホビー、本やデジタル家電などだ。

ユーザーが「ブックオフオンライン」または公式アプリから買取を申し込むと、家に伝票と梱包キットが届き、それに品を梱包して宅配BOXに預ければ、後は同社から査定結果が届けられる。送料・手数料ともに無料。「『集荷の待ち時間が煩わしい』という声を解消するサービス」(宅配買取企画推進チーム長 瀧井翔太氏)

瀧井翔太 氏宅配買取企画推進チーム長 瀧井翔太氏

今回FTSとの連携を決めた理由は主に2点。1つは集荷スピードの早さだ。FTSの宅配ボックスはネットワーク管理が24時間稼働しており、投函当日か投函翌日には集荷が完了する。

2つ目は過去に同社がFTSと連携していた背景がある。子会社のハグオールで2016年に「スマート買取マンションtype」という宅配買取サービスをすでにリリースしており、2018年からは休止していたが、今回はそれを巻き取った形だ。「基本的となるサービスを引き継いだ」ため、開発の手間が省けた。

買取依頼から査定までは約2週間で完了買取依頼から査定までは約2週間で完了

高単価商材の仕入れ強化
「初動は想定通り」

同社が買取の新サービスを始めた背景には、高単価商材を仕入れる狙いがあると言えそうだ。

ブックオフオンラインでは9月からバッグや財布などのブランド古物を買取品目に追加したばかり。同業がブランド品買取の強化に乗り出している今の潮流に合った動きと言える。

宅配ボックス買取サービスの買取単価がすでに高いという事実も見逃せない。3月~10月にかけて一都三県で実施した同サービスのトライアルでは、一点ごとの平均買取単価が110円をマークし、通常の宅配買取での平均買取単価だった80円を30円上回った。「トライアルの段階でCOACHのコートを買い取ることができ、驚いた」(瀧井氏)

同社にはお客の声を吸い上げる仕組みとしてブックオフオンライン上の「ご意見フォーム」と初めてオンラインでの買取を利用したお客に送るアンケートの二つを用意してきた。キーワードやバーコードで買取価格を検索できるシステムを開発した際もアンケートの声を参考にした。

「必ずしもアンケートベースでサービスが始まるわけではないが、かなり参考にしている。今後もアンケートの声を改善に繋げられたら」(同氏)

「初動は想定通り」だと瀧井氏は強調した。10月28日~11月4日の時点で一都三県以外にも兵庫・愛知・宮城を含む40件の申込があり、150件の月間目標は超えられると意気込む。

今後同社は2020年までに1000棟での導入を目指す。「FTS様は導入対象を1万~1万5000棟とされており、サービスの啓蒙等を図ってくれる予定」(同氏)

第476号(2019/11/25発行)11面

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