SIL(和歌山県有田郡)は廃材パレットから家具やキャンプ用品にアップサイクルしている。パレットは青果店や農家などから無償で引き取っており、SDGsの観点からも引取りは喜ばれるという。宮尾隆弘代表は専門的な木工技術がなかったものの、友人の大工などに教えを請いながらスキルを身に付けてきた。
廃材を家具・キャンプ用品に
青果店・農家から引取り
廃パレットは地域業者から無料で集まる
「パレットの古い感じがお客から好評。ものによるが、オーダーメイドで1点につき5~10万円で販売する」と宮尾隆弘代表は説明する。同氏は、20年ほど福祉施設で介護の仕事に従事していたが、体を壊して退職。その後アップサイクル事業を始めた。だが、専門的なスキルはなかったという。「友人の親が営む建具店が廃業すると聞いた。とりあえず作業用の工具を引き取っておいてから、事業を考え始めた。周囲から反対されたが、自分の好きなことをやろうと」(同氏)。
第520号(2021/9/25発行)19面