出店エリアや立地、商圏の顔ぶれなど、様々な条件を持つリユースショップを取材し、定番、トレンドなど今売れている商品をリサーチし紹介する。今回は、コロナで密を避ける動きから需要が増加した釣り具について取り上げる。
釣り具全般好調
高単価品は買取・販売共に人気が高い
新品価格10万円以上で売られているシマノのステラSW。約3ヵ月以内に売れる
新品単価10万円台
高単価品は回転率が高い
「釣りはコロナで密を避ける趣味、アクティビティとして愛好者が増加しています。そのため、釣り具商品は全般に売れている傾向にあります」と話すのはリツリーの屋号で中古釣り具の買取販売を行うルアライズ(島根県出雲市)の栂野晶洋社長。同社は初心者から上級者まで幅広く利用者層を獲得していることや店舗周辺に新品釣具店が多数在るエリアに出店していることから、新規客が全体の1/3を占めるなど幅広い層に支持されている。
「新品価格で10万円前後の比較的高単価品が特に売れています。例えば、新品単価10万円以上のリールを当社では7万5000~8万5000円程度で販売しています。買取り、仕入れから約3ヵ月以内で販売に繋がるため、回転率がとても高いです」(同氏)。コロナで初心者が増加している中で、低単価の商材も好調に推移しているようだ。「初心者の傾向として竿やリールを選ぶ基準で値段に重きを置く人が多いように感じます。メーカーでいえば、ダイワやシマノで1万5000円ほどの入門モデルが人気です。売れる商材ではありますが、そもそも入荷自体が少ないですね。また、新品単価で1万円以下のものになると機能性がどうしても伴わないため、購入を勧めることはありません。」(同氏)と話す。
そのほかにも、ブランドによって人気が高く相場が高騰している商品があるようだ。具体的には、シーバス用ルアーメーカーのブルーブルーが挙げられる。半導体不足の影響やコロナによる需要増で生産が追い付かない背景から中々手に入らず、全体的にプレミアがついている。例えば、定価2500円のものが中古品で5000円で販売されるなど、約2倍近くの単価で取引される。同社でも入荷した場合、次の日には売れる。
- アオリイカシーズンに売れる1万円前後の入門用リール。
- 現在高騰しているブルーブルーのシーバス用ルアー
第525号(2021/12/10発行)12面