「脱ECモール依存」自社ECサイト化でファンづくり
2022年01月06日
コロナ下でリユース企業のオンライン参入が進む中、自社ECサイトの作成や強化が進んでいる。楽天やヤフオク!など大手のECモール出店では新規購入者の獲得などのメリットはあるものの、手数料や継続顧客になりにくいなどの課題も残る。自社でECサイトを運営することで、ECモールへの依存度を下げようとする動きが出てきている。
"モノ"でなく"お店"で買ってほしい
自社EC化でファンづくり
集客コスト変動から固定型に変え収益改善
リユース事業者が、ヤフオク!や楽天など大手ECモールから自社ECサイトに移行を行う狙いは大きく分けて3つある。1つ目は利用者の顧客化だ。大手ECモールでは、認知度の高さから多くの人が利用するため、新規利用者が獲得しやすい利点がある。しかし、利用者はモールでの購入認識しか持っておらず、どこの企業、店舗から自身が購入したかどうかをさほど気にしていないのが現状だ。そのため、利用者の購入体験はあくまでモールでの購入認識になり、店舗にとってリピートの購入や認知度向上には繋がりにくい課題がある。
2つ目は、収益性の向上に繋がることだ。ECモールを利用する場合には出店、販売手数料などの費用が発生してしまう。新規利用者が獲得できる利点があるため、成果報酬型の集客コストと考えれば必要経費かもしれないが、モール内での売上が伸びても変動費として費用がかかり続ける。
3つ目は自由度の高さにある。モールでは一定のルールが定められており、ルールに準じた出店が必要になる。ルールから逸脱した違反行為を行えばアカウント停止のリスクもある。また、定められたフォーマットを利用するため、各社ごとの特色が表現できないなどがある。
第527号(2022/1/10発行)4,5面